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■2010/07/19(月) やらない夫は晴れを願うようです

カテゴリータグ:SF・ファンタジー系 SF・ファンタジー系(2010) やる夫短編作品 2010

短編まとめ
推奨スレ
【実験作】やる夫スレ短編投下所 No.49 【練習用】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1276528948/
中編 短編投下所36                   http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1279463451/
やらない夫短編投下所17                http://yy701.60.kg/test/read.cgi/yaranaio/1278251167/
やる夫系R18ストーリースレ その6           .http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1271794106/
ヒロイン短編投下スレッド6                http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12766/1275789585/
試作やる夫作品専用スレ in 2nd板           http://yy702.60.kg/test/read.cgi/yaruo2nd/1277394422/
【一発ネタ】 やる夫のネタスレ 【短編】  その2    http://yy69.60.kg/test/read.cgi/index/1258195912/l50
【歴史ネタ】短編・コピペAAスレ【古今東西】      http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12368/1269959376/
翠星夫短編スレ                      http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13257/1259493753/
【初心者】やる夫自作絵投下所【歓迎】         http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12766/1276815988/
出演 やらない夫 山口 如月 無常矜侍
※作者さんへ一言↓(要反転)
まとめ拒否発言がなかったのでまとめましたが、依頼があれば何時でも消しますのでその時はお手数ですがご報告ください。
良作投下おつかれさまです



36 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:34:55 ID:LcVISe9A

2分後に投下します



37 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:36:54 ID:LcVISe9A

投下します。レス数50。


自分の布教したいキャラ1:山口 如月
作品名:GA 芸術科アートデザインクラス
キャラに関して一言:
ほんわか眼鏡ブラボー。
如月が、というよりGA自体がやる夫スレでは全く出てない(AA録にもない)ので
「この作品の子達もポテンシャル高いぞ」と推してみる。


自分の布教したいキャラ2:無常矜侍
作品名:スクライド
キャラに関して一言:
狡猾な眼鏡ブラボー。 こういう悪党あんまやる夫系に居ないよね、という事で。



それではよろしくお願いします。

38 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:37:24 ID:LcVISe9A


┏                                    ┓
│  織姫と彦星は年に1度会う為に天の川を渡り、  │
│  会えば戻る。                          │
│                                     │
│  それを毎年繰り返す。                    │
┗                                    ┛


  +     ゚  . +            . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。
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        。   .   。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
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    ゚  。   ゚  .  +。 ゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚.   . . .  .
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  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
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   l    |       |.│
  /    ノ        | |
  /     /        l /
 (ヽ、__,/____  __,У
  ヽ_ィ  __ __ ̄ ̄_ ̄_,|
      j l   |

┏                                         ┓
│  ……子供の頃、「何で戻るんだ」                         │
│  「そのまま2人で暮らせば良いじゃないか」なんて思っていた。  │
┗                                         ┛



39 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:37:54 ID:LcVISe9A



┏                            ┓
│  ……しかし今は、                │
│  彼らがそうしない理由もわかるのだ。  │
┗                            ┛




              ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
              ┃  やらない夫は晴れを願うようです   ┃
              ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛






40 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:38:25 ID:LcVISe9A



森森森森森森森森п森::::::....∧Ali;'i゙i゙l'i,::;...;;.;;ii:i;;:ili、_,i斤il]il] ,,,,,__i;;ii:i;;ir=ュ;;;;;;;;,,,,,,............n........
ヮ,'l㌍l、l゚i: :.lA゙ill#「ll!l;l㌶ni|』┌==┬─ii┐.,,'#ll,』 |.lll,,т㍑i゙i゙lェli;'ュョョョ゙ill#‐「ll!l;li+;;ii: ;rヘ∧凸;;;;;;
田┐工ユE∧ヰA┌─≡─!杢卦士⊂ニ⊃;:::┌┐;;;;;;;:::,,,,,ロ卅ユ鬥H出Tエニ斤彳∟凵Ξ|田
=,ィ'⌒ニニエニニil]1lー-i]__森森森森_トロロロi|::rーilil==┬≡┐| ̄|─r‐┬||irr-、v冖v"|l巫]||斤
_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_l二二二ln_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n
:.. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :| | || | |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
、_|il]il]_三rー| ̄ ̄|─r‐┬|iΠп/_三三三/|_||_|、三三\| ̄冂ПーГ┬┬ヱ ̄|─r‐┬|Π
/三三三| ̄≡≡ ̄|/二三   〉====Π/  ゙.ヘ_===_\_ |FF|ニ|i ̄ ̄i| /⌒\ /二三
/二二 /∧ ̄∧\ 「 ̄ ̄ ̄/「 ̄ ̄二二|j  ゙、_三__|  i|三三三三|i |二二! 三\
__,,.‐',. ‐'i| 田|「| | 田,. イ___/´|    |  il   |\ __] Πпr―.、=ニ二>、|| 田 |
ェェェ=‐´ 田|/二ニ,ハ_,.-_‐=_二l  |__|  '|___|   |l二ニ‐- 、 ,,_丶、` ‐ 、_,,...> ___
≡≡===> ,. - ‐''´‐ '' "´i i i i i i i| /             \ |l i l i l i`''ー-.、`、‐-、|皿皿|丶、_
ニ―-┐γ´  r''´i i| i| i_l⊥l,.-‐''´       ::'' i ''::     `''‐-.l l_i l| i| il|`ヽ、`゙ヽ、  .vi==
_,,... -┤ゝ、_゙丶i,''"´        \  .:'  :i:  ':.  /         `ヽl| il| i|ノ   )、 |! ロ
  r┐:|-‐''´/|_ `ー-ァ―ァ、 _   |圭圭圭圭圭|   _   ._,,...-‐''´  _,.イj:::丶| l^
」 .i__| :|_,,/n |  / / / ||       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      |ヽ  ._,,..-‐<´-‐||:::::::::ヽ!
    :| | / ヽ|/∧’/ / i||    /         \       |丶\ \ | | | 川 ノ::::::::::::::ヽ
-‐  /|| ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄〒 ̄||\
  /川||_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_⊥_||川
/川 /                                                  \





┏                                             ┓
│  長い壁によって東西に二分されているこの町に唯一存在する門は  │
│  月に一度 誰かの為に開き、                            │
│  年に一度 俺達の為に開く。                             │
┗                                             ┛



                    ,ィ爪 ノ乃、
        ___    _,. -‐ァァ'!fT}l{Tf'!ァァ‐- 、_    ___
_________________|_____|  ,.ィ´i l | | | | |乂|||乂| | | | | l i`ヽ、  |_____|______
______________ |┬┴|/l | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | l\|┬亠| ________
_l__l__|┴┬||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┴┬|__l__l_
__l__l_|┬┴||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┬亠|_l__l__l
_l__l__|┴┬||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┴┬|__l__l_
__l__l_|┬亠||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┬亠|_l__l__l
_l__l___ |┴rー|,」_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|込|||込|_|_|_|_|_|_|_|_|_|,」_|┴rー| ___l__l_
__l____l___「 ̄ ̄|,」_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|,」_|||,」_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|,」_ 「 ̄ ̄|_l__l__l

41 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:38:44 ID:LcVISe9A

      / ̄ ̄\
     /   ノ  ヽ \
     |  ( ●) (●)|                                 ギギィ…… >
     |    (__人__) |
    |     ` ⌒´ |
     |       |
      ヽ      /
     _,,ゝ    (,_
   /´  `ー-一´`ヽ
   /  、      , |
  /   ノ        |  l
  (  y'l       l_ |
  ヽ ヽ.        |' }
   \ソ`ー─‐一ヾ/
     |    ij  ノ
      |   |.   |
     |    |   l

42 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:39:04 ID:LcVISe9A

┏                                          ┓
│  俺達とはこの月に順番をあてがわれた人達の事で、例えば  │
┗                                          ┛



    ,rn    / ̄ ̄\
   r「l l h. / ノ  ヽ  \
   | 、. !j | ( ●) (●) |     「久しぶり」
   ゝ .f, |   (__人__)  |
   |  |  |  ` ⌒ ´  |
   ,」  L_ |       |
   ヾー‐'|  ヽ      /
   |   じ_,,ゝ    (,_
   \   ´ `ー-一´`ヽ
    \         , |
     │         |  l
     │        l_ |
     │        |' }
      \ ー─‐一ヾ/
       |    ij  ノ
        |   |.   |
       |    |   l



                    _
             _,  -‐'''´. . . ` ⌒` ー-- 、____,,
         ー==´ァ. . /. . . . . . . .: :: :: :: :マ ̄ ̄ ̄
             ,/ , ':. . . /. /: : : : : : : : 、: :ヽ
         /,/://: . . ∨ ィ/‐-/|: : : :|: :|: ::'  、
      _,/ ´_,|// ,: ∨/ :/ | / |  '´| ̄| 、 , :i:ハ
    iヘ   /´// イ: : / :/,,-|:/、 .|: : ::/|: :ハ: : l: |: ハ
    l 'ヘ ∧: ノ/ ∧: /: //_´_Vi` | : / =|:|、' i: |: |: : |
    j  '∧ :// /ヘ,i: :l/´i: : : : iヽ | :/ i'´Vヽl|: |: |: : |      「おひさしぶりです」
   /   ', ∧/ ハ 〈 l :l |、弋_ノ レ-'v'i´:  ̄jヽ l ||,: :|
   /     i ∧:: : ヽl弋、      ノ_  | ヽ- ' ハ:/ハ:|
.  /  , -‐|  ∧: : ∧ハゝ、 __, イ  `入    .,' ノ/j Y
  i /   |   ∨ |: :|>`i 、` ´  >- ,´/
  レ'      |     ∧ ∨|__/ ̄ ` =,ー、´  / /
 \       i    ∧〉ヘ〈    /^ヽヘ`ー/:/、
   ハ    l       \ \ ./ /\'、//   ヽ
  i l:|、\  l         \.ヘゝ'`ーヘ ヽノ  ヽ,  ヘ_
.  i |:| \`>、|        \l  ノハヘ_ ヽ ハ_彡 ハ
  | |::` 、 .\ ! 、       , ァ=="、_ヽ _ハ、    \ _

┏                    ┓
│  俺と如月……俺の妻。  │
┗                    ┛



ハグとも! 隣の優しいギャル娘は初めての・・・
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43 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:39:44 ID:LcVISe9A

              /  .:./  / .:. /       .: :';::.:.:. ヽ  \
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           | .:/|.:.:.|.::.:〃ん//}ハ ハ.::::/ んノ'/ハ ∨|:::.:. jV
           |.::i│/|.: /i{ {∧.::ノ ト、 ∨  {∧::ノ }、}} |:::::.: .ハ  「元気そうでよかったです」
           |.::|:八_|:.;'八弋辷(ノ ヽ─/ 弋ーry ノⅥ:::::.:∧:.',
 .           ∨ .:.:::|:{ハ         } {    ̄   /|::::: ′\:、
          /.:./:.:::|:.::小、      /、 , 、     厶:!::.;′   \
 .         /.:./:.::::::|:.:: 乂> _/    \  /,/|::.i
         /.:./:.:::::xヘ:.:::::|∧  丶、 ___.. ,.r< ̄ヽ |::.|
 .       /.:./:.::/   ::.:::|  \   \/ | ∨   }│:|
 .        !.:/:.厂     \{.    \ /凡 /   〉  ノ│:|
 .         |/∨      \ }    /∨:トイV   /∨ { │:|
 .         | {      ∨   / / /|│l\く /  } |:/   _/`ヽ
            ,>       \\/ 〈 /| |│|\}//    ∨ _/(_...ィ {
         く\      \\. ∨| N. | // /⌒づ´     |/⌒)



      / ̄ ̄\
     /   ノ  ヽ \
     |  ( ⌒) (⌒)|     「ああ、お前も元気そうで何よりだ」
     |    (__人__) |
    |     ` ⌒´ |
     |       |
      ヽ      /
     _,,ゝ    (,_
   /´  `ー-一´`ヽ
   /  、      , |
  /   ノ        |  l
  (  y'l       l_ |
  ヽ ヽ.        |' }
   \ソ`ー─‐一ヾ/
     |    ij  ノ
      |   |.   |
     |    |   l

┏         ┓
│  嘘だ。  │
┗         ┛


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          /.:./:.:::|:.::小、      /、 , 、     厶:!::.;′   \
 .         /.:./:.::::::|:.:: 乂> _/    \  /,/|::.i っ
         /.:./:.:::::xヘ:.:::::|∧  丶、 ___.. ,.r< ̄ヽ |::.|  っ
 .       /.:./:.::/   ::.:::|  \   \/ | ∨   }│:|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


┏                                ┓
│  彼女の笑顔にさす影は、          │
│  3年前のあの日から変わりはしない。  │
┗                                ┛



┏                       ┓
│  ……7月7日、           │
│  年に一度の妻との逢瀬。  │
│  今回で、3度目。       │
┗                       ┛



44 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:40:24 ID:LcVISe9A

~西区・仮設診療所~

        /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ヽ
         /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::ヽ
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::::::::ヽ
        | ;                          |::::::::::::::|
        |           ゙          ;    |::::::::::::::|
        |  _ _ _            '     |::::::::::::::|
        | /_/_/_/_/_/    ___ ゙___.  |::::::::::::::|
        |  |    |    |〃   ||〃   |; |::::::::::::::|
        |  |    |    |   〃||   〃| ;|::::::::::::::|
        |  |o    ゙|      ̄ ̄ ̄,  ̄ ̄ ̄  ;|::::::::::::::|
        |  |    |   ヾ  ,            |:::::::::/
        |  |.___゙|             ,,       |:::/
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄










             / ̄ ̄\
           / _ノ  ⌒ \
           | ( ●) (●) |       「おし、もう大丈夫だろ」
          . |   (__人__)  |
            |   ` ⌒´  |
          .  |         }
          .  ヽ        }
               ,、ヽ     ノ-、
             /;;;i/      '、!\
         _,、-/;;;;;;;;| i      i  i;;;;;゙、-、_
    ,-‐'''";;;;;<;;;;;;;;;;;;;!、_`ヽ  、-'_/!;;;;;;ヽ;;;;;`'';;ー;;-,
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  /;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;゙、;;;;;;;;;!  l   l   l;;;;;;;;;;/;;;;;;ノ;;;;;;;;;;|



  NVVVVVVV\
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  <         `ヽ、
  </ /"" \ .ノヽ. \
   //, '〆     )  \ ヽ
  〃 {_{    ノ    ─ │i|
  レ!小§  (>)  (<) | イ ━     「ありがとうございましたっス」
   レ § ::::⌒(__人__)⌒ |ノ ┃┃
  /   ゜。   | | | || 。゜ ∩ノ ⊃
  (受\  ∞ `ー‐' ∞ /_ノ
.  \ “  _∞∞_ノ∞/
    \。____  /


┏                   ┓
│  この町には奇病がある。  │
┗                   ┛



45 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:40:54 ID:LcVISe9A


┏                              ┓
│  身体に斑点が出来て              │
│  徐々にそれが広がり 死に至る病。  │
┗                              ┛



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                        /) / )
                   ハ  / / /
                  / ノ / / /  ______
                 / /ヾ/ ,.'-‐''"´ __,.ノ
                 / ´ / / ,. -‐''"´
                 /      /
                , '      〈    _,. -‐ 、
              ,. '         ` ̄´  _/
            /   ,〃三三三三_,.-‐''"´
           /    .{三三三三/
          /     ヽ三三/
         /      __,.- '´
        /      /


○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□


┏                             ┓
│  幸い特効薬があり                  │
│  それを1週間も服用すれば治るのだが、  │
│   治療薬を配合する事が出来るのは        |
│   この町で俺と如月だけ。             │
┗                             ┛



┏                                 ┓
│  発生頻度は月に1件起こるかどうかなので  │
│  2人だけで問題無くやれていた。.          │
┗                                 ┛



46 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:41:24 ID:LcVISe9A



┏                                ┓
│  あの日も、患者の家に往診する為に西区へ。  │
┗                                ┛



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__l__l_|┬亠|                        |┬亠|_l__l__l
_l__l___ |┴rー|                        |┴rー| ___l__l_
__l____l___「 ̄ ̄|                          「 ̄ ̄|_l__l__l


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┏                                  ┓
│  東と西を完全に分断する役目を持つはずの門は  │
│  常時開いているので問題なかった。            │
┗                                  ┛


┏                   ┓
│  ……その時までは。  │
┗                   ┛



47 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:41:54 ID:LcVISe9A



┏                       ┓
│  異変はその日の午後。  │
┗                       ┛



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                    ,ィ爪 ノ乃、
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┏                          ┓
│  門が閉じられてしまったのだ。  │
┗                          ┛




48 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:42:24 ID:LcVISe9A


┏                                 ┓
│  無常という男がクーデターを起こし町を占拠。  │
│  そして門を封鎖してしまったらしい。        │
┗                                 ┛


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     ! i                       i  i
     i i                       i  l
     l l   , 、             , 、   l  !
     ! i      `丶         , ´     i  l
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  λ    l:::::::::ヘ  ̄。\ :::::::ヽ―/:::::::/ 。 ̄7::::::i /(/
    \  i:::::::::::ゝ____ ノ:::::::::::::::::::::::::::::ゝ___ノ::::::::::i )/
     \ ヘ:::::::::::::::::::::::::::;;;;;/;个 、:::::::::::::::::::::::::::::lノ /
      ゝ_ ゝ:::::::::::::::::::::::;;;;/;;;; i   、::::::::::::::::::::::ノ/
         l                    l
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         i i    、_  イ  `-<二i二二)
       √l l:::::::\           /:::::i入
     /  !  \ :::::ヽ       /:::::::::::l  \
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  /         !      /:\      i         ヽ       ー、
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┏                                 ┓
│  封鎖した理由は色々あるらしいが          │
│  俺達にとってはどうでもいいので置いておく。  │
┗                                 ┛




49 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:43:04 ID:LcVISe9A


┏                                         ┓
│  俺のように仕事や用事で西区域に来ていた東の人間、  │
│  逆に東区域に来ていた西の人間は数百名を超える。.    │
┗                                         ┛


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        ,/.'´ ̄ ̄` ー- 、
      /   〃" `ヽ、 \ヽ
     / /  ハ/     \ハヘヘ
    |i │ l |リ  ノ ' ヽ }_}ハヽ
    |i|从o( ○) (○)o小N
     (|  ⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃ノ
      V j    ⌒  Jノ
      /⌒ヽヘ,、 __, イィヽ
      / rー'ゝ::::::ヽノ::::::ヽ〆ヽ
    /,ノヾ ,>::::::::::ヽ:::::::::ヾ_ノ,|
    | ヽ〆::::::::::::::::::::::::::::::::`y|



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..   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
..   |:::::::γ⌒^Y⌒ヽ :.|
..   |:::::::::/ ._ノ  ヽ  ..|
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.  (@ ::::⌒(__人__)⌒)
    |  u   |r┬-|  |
    \    `ー'´ /
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノ゙-、.
:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
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    >   ヽ. ハ  |   ||


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┏                                     ┓
│  その数百名が家族の待つ家に帰られなくなった。  │
┗                                     ┛



50 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:43:34 ID:LcVISe9A


┏                         ┓
│  当然「通せ、帰らせろ」と訴えた。  │
┗                         ┛


┏           ┓
│  しかし  │
┗           ┛


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            ,. -‐--―‐‐‐- 、
          ,,.‐''´::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
       /::::::::::::,. -―‐- 、:::::::::::::::::::::ヽ\
      /:,:´:::::_/      !:::::::::::  :::::::'::゙、
     j.',´_/   __   |:: '" `ヽ、::、::::',
     Y´   / __``_く____ , -、 ヽ. ヾ.
.      |   ,.-'‐'´:._,,,,、゙、:.:.:./ヽ. //-、 }:..゙、  ゙,   『あまり騒ぐようなら
     l,.-、/‐':.:.:.;l´ ・j:.::';/   ゙' ゝ ) 〉`゙、  !    壁の向こうであなた方の帰りを待っている
   r''´ヽ.r-。、:.:.:.:.`ー''´:._ノ     〈__//::.  ゙,、 l    ご家族さんがどうなっても知りませんよ?』
    \:.:..|'-ノ\_,,. -‐'"       .r‐ヘ   ゙,l |
     ヽィ´       _ィ、        !   ゙、   lj !
       `‐., _,,..=''"´:|`        ノ    ゙、  |/
        `\:::::;r-‐j     /    __ゝ.|
           'r'‐'"´    / ,. ‐ '"::::::::::::::l\
            ゙T ´   /‐''":::::::::::::::::,. -‐‐l ヽヽ
            ヽ--‐'、::::::::::,,.. -‐''"´    l ヽ. ゙、
               /!´ ̄   ,. -―‐‐--ヘ ヽ ゙、
              ノ/  ,. -''"::::::::::::::::::::::::::::゙、 、 ゙、
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┏                                            ┓
│  家族を盾にされると俺達は何も言えない。何も出来ない。  │
┗                                            ┛



51 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:44:04 ID:LcVISe9A


┏                          ┓
│  そしてこの無常という男、      │
│  ムチの後にはアメも忘れない。  │
┗                          ┛


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``ー--、:::::::::::::::::/.    ヘ:::::::::`::.................:::::::  :::/:::::::::
  l    ̄ ̄ ̄/      ',:::::::::::::::::::::::::::::::::::  /:::::::::::
.  ',.      ' ::::::::     `ー――――― '´:::::::'´:::::::   『あなた方全員を
  ヽ      ` -::::..               ::...  ::::::    すぐ元の区域に戻すわけにはいきません。
:::::::::::ヽ `、ー――--------------------/ ::;  ::::::::
 ̄ ̄/ヽ ', ̄/l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`,ヽノ^/ ,'´ :::::/    しかし、年に1度だけ
  //  ヽ V'''''ヽ、           )',, ソ   :.::/      あなた方の家族に会う事を許しましょう』
/ /    ヽ `ー、 `ー---、___ , ヘ ',   ::/   /
 /    :::::::::\  `ー---、_____ ', ',/   / ,r'´
/    ::::::::::::::::ヽ. `'::::::::::::::::::::::::::::::'´ .', ',__/ '´:::::::
     ::::::::::::::::::`,          / ヘ _.',  l
      ::::::::::::::::::::',        /.',   `‐' /
      :::::::::::::::::::`ー------'´   \


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┏                              ┓
│  こうして毎月7日に決められた者が   │
│   置いてきた家族と会う事を許された。   │
┗                              ┛


┏                                             ┓
│  7日である理由は「クーデターが成った日」だからだそうだ。   │
│  ……そりゃああんたらにとっちゃおめでたい日だろうさ。    │
┗                                             ┛



52 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:44:45 ID:LcVISe9A



┏           ┓
│  さらに  │
┗           ┛



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                    ,-‐‐‐-、
                  ./     ヽ    『月に1度、私が選んだ1組の家族にだけ
                 /        l     願い事を叶えてあげましょう。
                 l        .l
                 [l         l]    ――どちらかの区域に移動する事を許します』
                 ヽ、      /
                  __>、   ,∠__
             __ , --'´::::::::::〉 〈:::::::::::`ー-、__
            く::::::::::::::::::::::::::::::i  i:::::::::::::::::::::::::::::`7
             〉::::::::::::::::::::::::::l  .l:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
            /:::::::::::∧::::::::::::l  .l::::::::::::::::::∧:::::::::::ヽ
            /:::::::::::::l ',::::::::::::l .l::::::::::::::::/ ヽ::::::::::::〉
           ./::::::::::::/  ',:::::::::::.∨:::::::::::::/   ヽ:::::::::`ー--------、---‐‐‐,
         /::::::::::::/    〉:::::::::::::::::::::::::〈    ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉   く
       /::::::::::::::::/    /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ    `ー--、 ___:::::::::::::::/    \
   ___,,,/:::::::::::::::::/    /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',          ̄ ̄ ̄\ ,ヘ ', r,ヽ,
⊂、´  ヽ、::::::::::::/     ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',              u ヽJ.`U
   フ    ヽ、/      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
  ./∧    ./       i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
 ..し' .l l ∧ l       .l:::::::::::::::::::::::∧:::::::::::::::::::::::::::l
    .UU .U       l::::::::::::::::::::::/;;;;;',::::::::::::::::::::::::::l
               l::::::::::::::::::::/;;;;;;;;;',::::::::::::::::::::::::::l
              `T ‐‐‐‐´::::∧:::`‐‐‐‐‐‐ T´


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53 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:45:24 ID:LcVISe9A


┏                                    ┓
│  かくて数百名の傀儡(かいらい)が出来上がる。  │
│  月に1組……年にたったの12組しか           │
│  再び家族と暮らせないのだとわかっていても    │
│  その細い希望にすがる。                    │
┗                                    ┛


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             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/     ヽハ  、 ヽ
         〃 {_{ _ノ ' ヽ_ リ| l │ i|
         レl小o゚⌒  ⌒゚o从 |、i|
          レ⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ/
             ヽ、  ⌒´   j //
            ヘ,、 __, イ/
         r ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ー:::::ヽ、
         {  V:::::::::∨yヽ/::::::::::/,1
         |ノ''::"::::::::::ヽ/::::::::::: r" /
        /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:y ゝ
        {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} |
        ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丿/
         `|1::ー'::::::::::::、:::::__,.ィ' 」"



     _____
   /.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
    |.:::::::γ⌒^Y⌒ヽ::.|
    |::::::::ゝ :::::\:::/ |
   |::::::(  。<一>:::::<ー>
   (@ :.::: 。゚~(__人__)~゚j
    | 、 u ;゜.` ⌒´,;/゜
   / ゚:j⌒ヽ゚  '"'"´(;゚
  / ,_ \ \/\ \
  と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;


●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■


┏                                        ┓
│  無常を刺激してその月に1度の機会も無しにされてしまえば  │
│  俺達は総ての希望を失う。                         │
┗                                        ┛



54 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:45:54 ID:LcVISe9A


┏                        ┓
│  だからそうならないよう、彼らは  │
│  「無常に逆らわないでくれ」と.    │
│  各区域の人間に懇願する。.     │
┗                        ┛


        / ̄ ̄\
      /       \
      |::::::        |   「……ていのいい、人質だよな」
     . |:::::::::::     |
       |::::::::::::::    |          ....,:::´, .
     .  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
     .  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´


┏             ┓
│  巧いと、思う。  │
┗             ┛


┏                          ┓
│   まるで他人事のような物言いだが、.   │
│   そのような言い方をしないと、         │
│  怒りで我を忘れてしまいそうなのだ。  │
┗                          ┛



55 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:47:04 ID:LcVISe9A


┏                                     ┓
│  かくて、どうしようも無いまま日々を過ごす。    │
│   年に一度の 家族との逢瀬を生き甲斐にして。   │
┗                                     ┛


┏                          ┓
│  ちなみに俺と如月が会えるのは  │
│  7月の7日。                │
┗                          ┛



   / ̄ ̄\
 /    _ノ \
 |::::::     (● ) )        「……皮肉が効いてるこって」
. |:::::::::::   (__人)
  |::::::::::::::  `⌒´ノ          ....,:::´, .
.  |::::::::::::::    }          ....:::,,  ..
.  ヽ::::::::::::::    }         ,):::::::ノ .
   ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
   /:::::::::::: く         ,ふ´..
   |:::::::::::::::: \       ノ::ノ
    |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'´


┏                               ┓
│  俺達はこの町の織姫と彦星らしい。  │
┗                               ┛




56 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:47:34 ID:LcVISe9A


┏           ┓
│  そんな折。   │
┗           ┛


~翌月~

        /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ヽ
         /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::ヽ
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::::::::ヽ
        | ;                          |::::::::::::::|
        |           ゙          ;    |::::::::::::::|
        |  _ _ _            '     |::::::::::::::|
        | /_/_/_/_/_/    ___ ゙___.  |::::::::::::::|
        |  |    |    |〃   ||〃   |; |::::::::::::::|
        |  |    |    |   〃||   〃| ;|::::::::::::::|
        |  |o    ゙|      ̄ ̄ ̄,  ̄ ̄ ̄  ;|::::::::::::::|
        |  |    |   ヾ  ,            |:::::::::/
        |  |.___゙|             ,,       |:::/
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄










   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)     「……俺が?」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }
   ヽ     ノ
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、



         _
        /_`ヽ_     ,ヽ
     ,--"-λ━i~     / |    「ああ、そうだ」
    /   \ヽニフヽ,   / /
    ヾ,--,___|__ソ,ノ  / /
    ,-|__/ヾ_ノ,ノ ,i  / /
    ヾ  \-, 「」)^<0ヽ/
      \_],)、 /ヽ,_ソ
      |i    ヽ  i
       \,--、,|  λ
       /ヾ-'^i-/丿
       ヽ,ー,/~フ'"
        1 | 'ヽ、
        ノ  ゝ--'
      (__/

┏               ┓
│  兵士が頷く。  │
┗               ┛



57 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:48:04 ID:LcVISe9A

┏                                  ┓
│  来年の7月7日                     │
│  無常に「願い事」を言う権利を俺が得たらしい。  │
┗                                  ┛


       (ヽ三/) ))
        ( i)))
    / ̄ ̄\ \
  /   _ノ  \ )
  |    ( >)(<)        「よおおっっし!」
 . |  ///(__人__)
   |     ` ⌒´ノ
 .  |         }
 .  ヽ        }
    ヽ     ノ
 ⊂ヽ γ    く
 i !l ノ ノ    |
 ⊂cノ´|     |


┏                               ┓
│  弾む。浮かれる。                    │
│  これでまた如月と一緒に暮らせる――  │
┗                               ┛



┏                 ┓
│  しかし、懸念が1つ。  │
┗                 ┛

       (ヽ
        ( i)))
    / ̄ ̄\ \
  /   _ノ  \ )
  |    ( ●)(●)        「……あ」
.  |  u  (__人__)
   |     ` ⌒´ノ
.   |         }
.   ヽ        }
    ヽ     ノ
    γ    く
    ノ ノ    |
 ⊂cノ´|     |


┏              ┓
│  奇病の存在。  │
┗              ┛



58 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:48:34 ID:LcVISe9A


┏                                      ┓
│  西区で治せるのは俺しか居ない。               │
│  俺が居なくなれば病気にかかった者は死んでしまう。  │
┗                                      ┛


○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□


                                ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_
  イ三二二ニニニゞ                    ( j〉    」´ ̄ ̄``ー-、ヽ    .,.:,..:..
               ... ,...               ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄
         ,ィゞ          .,.:,..:..                               .,
             ー====-                         ー====-
  ... ,...                       .,.:,..:..                        ... ,..
          _,  -─‐- 、ー‐-、ー-、  ;: ;:;: :;:;: ; ;           ,ィゞ
        ,イ、,r'⌒ヾ    ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:;  ;:  .           .,.:,..:..
       ,r/  (::;;:;:;;/ー-、  j  `,   _ /ィ´  ;:; :; ;:; : ;:               ,ィゞ
       ヽ 「i''ー'"´   ,r-‐'ー''''"´ ̄
                                              ,ィ!´ ̄``i''ー─-
                イ三二二ニニニゞ                    ( j〉    」´ ̄ ̄
                             ... ,...               ``ー─'"´  ̄ ̄
                       ,ィゞ          .,.:,..:..
                           ー====-
                ... ,...                       .,.:,..:..
                       _,  -─‐- 、ー‐-、ー-、  ;: ;:;: :;:;: ; ;
                      ,イ、,r'⌒ヾ    ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:;  ;:  .
                    ,r/  (::;;:;:;;/ー-、  j  `,   _ /ィ´  ;:; :; ;:; : ;:  ,.-'''"-
                    ヽ 「i''ー'"´   ,r-‐'ー''''"´ ̄


○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□




59 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:48:54 ID:LcVISe9A


┏                                          ┓
│  薬をありったけ置いておけばいい、というものではない。  │
┗                                          ┛


○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□


              r―-、__r―-、
           |―‐z__,r:、__)
              |  |   /  /___r-、
           >―-、__ノr―‐┴'′
       ,. -‐'''" ̄ ̄`―〇ニニニヽ
.      /           \    `〇
     |              ヽ
     |              |
     ヽ             /
      \_______/


○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□


┏                                    ┓
│  凄くデリケートな薬で、                    │
│  病状や患者の身長・体重・体格などを考慮した上で  │
│  処方しないと容易に毒に変わる。               │
┗                                    ┛



60 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:49:14 ID:LcVISe9A


┏                     ┓
│  どうするべきか――  │
│  悩む俺の横で      │
┗                     ┛


          ____
        /     \
      /  ⌒   ⌒\
     /   (● )  (<) \     「僕が配合を覚えますよ!」
     |       __´___    |
    \       `ー'´   /
       〉         ⌒ヽ
.     |          、  \_
      !          ヽ   _⌒)

┏                    ┓
│  できる夫が胸を張る。  │
┗                    ┛



61 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:49:54 ID:LcVISe9A


┏                               ┓
│  俺が西区に来たそもそもの理由が  │
│  できる夫の奥さんを診る為。        │
┗                               ┛


●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■


            __ /{  __
          /⌒Y V´ ∠
        / /⌒\  /⌒ヽ
      _ノ ′  _Y/_    \_
.       `ア V  ,∠ ニ==ミ  }ノ<´
.       /   /         `ヽ   ヽ
     {  /               ヽ   }.
    、_ノ  ,′// /{   ハ   ハ ハ {
    `T l  |/ ハ  { }/ | |}`
.      ヽ.|  |   _ノ\{ ヽ_ | l/
      八 `T (ー)  (ー)j /{
      _/ヽ{   (__人__) ノイ>―- 、
   /   ,二`>-へ 、 -<´       ヽ
   ヽ、 く/_ \ \>J)           ノ



         / ̄ ̄ ̄\
       /        \
     /  _ノ  ヽ、_   \.
     |  o゚⌒   ⌒゚o   |
     \::::  __´___  :::: /
        /  ` ⌒´    \
       |             )
.     |  | .    . /  /
       |   |       /  / |
       |  |      /  /  |
      (YYYヾ  Y (YYYヽ |
     (___ノ-'-('___)_ノ


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┏                                       ┓
│   俺が彼女を診る為に西区に来た事せいで         │
│  東区に帰られなくなった事に責任を感じたらしく.    │
│  仮設した診療所でちょくちょく手伝ってくれていた。  │
┗                                       ┛




62 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:50:24 ID:LcVISe9A


             / ̄ ̄\
           / _ノ  ⌒ \   「そう言ってくれるのはありがたいが……
           | ( ●) (●) |
              |   (__人__)  |   大丈夫か?」
            | u. ` ⌒´  |
               |         }
               ヽ        }
               ,、ヽ     ノ-、
             /;;;i/      '、!\
         _,、-/;;;;;;;;| i      i  i;;;;;゙、-、_
    ,-‐'''";;;;;<;;;;;;;;;;;;;!、_`ヽ  、-'_/!;;;;;;ヽ;;;;;`'';;ー;;-,
.   !;;;|;;;;;;;;;;;;;;;\;;;;;;|'ーニ_ー_ニ゙/.|;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;!
   |;;;;;i;;;;;;;;;;;;/´;;;;;;|           |;;;\;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;|
.   |;;;;;;;゙i;;;;;;;;;'、;;;;;;;;;;;;!─┐  ┌─.|;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;/;;;;;;;;i
  /;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;゙、;;;;;;;;;!  l   l   l;;;;;;;;;;/;;;;;;ノ;;;;;;;;;;|

┏                                       ┓
│  前述したように凄くデリケートな薬である。             │
│  配合できるのは俺と如月だけ、というのもここにある。   │
│   人に教えてすぐ身につくようなものでもないのだ。       │
┗                                       ┛


┏                                                       ┓
│  俺は数年かかった。果たしてできる夫が1年足らずでどうにかなるのか……  │
┗                                                       ┛

         ___
      /)/\  /\
     / .イ ' (●)  (●)\         「妻の恩人の為です、
    /,'才.ミ).   、_',__,    \         どんな苦労だって厭いませんよ!」
    | ≧シ'           |
    \ ヽ           /

┏                          ┓
│  その笑顔が嬉しく、頼もしかった。  │
┗                          ┛



63 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:50:54 ID:LcVISe9A


       ____
      /―  ―\
    /  ●   ● \        「パパー、がんばるおー」
  /⌒ヽ⊂⊃ (_,、_,) ⊂|/⌒i
  ヽ      (_ノ     /

┏                                    ┓
│  彼の息子のやる太くんもできる夫を励ます。  │
┗                                    ┛





        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
.      ( (● )    |     (…………)
.      (人__)      |
     r-ヽ         |
     (三) |        |
     > ノ       /
    /  / ヽ     /
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |



        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (― )    |
     . (人__)      |
     r-ヽ         |
     (三) |        |
     > ノ       /
    /  / ヽ     /
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/  )
       |\   /|
       |  \_/ |

┏                            ┓
│  ……戻れたら、子供欲しいなあ……  │
┗                            ┛




64 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:51:24 ID:LcVISe9A

~翌年 7月4日~


        /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ヽ
         /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::ヽ
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::::::::ヽ
        | ;                          |::::::::::::::|
        |           ゙          ;    |::::::::::::::|
        |  _ _ _            '     |::::::::::::::|
        | /_/_/_/_/_/    ___ ゙___.  |::::::::::::::|
        |  |    |    |〃   ||〃   |; |::::::::::::::|
        |  |    |    |   〃||   〃| ;|::::::::::::::|
        |  |o    ゙|      ̄ ̄ ̄,  ̄ ̄ ̄  ;|::::::::::::::|
        |  |    |   ヾ  ,            |:::::::::/
        |  |.___゙|             ,,       |:::/
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄










       _________
      /     \
    /   ⌒  ⌒\
   /   ( ●)  (●)\         「どうですか?」
   i   ::::::*  __´___ *  .i
   ヽ、    `ー'´  /
   /         \



           *
    / ̄|  +   / ̄ ̄\     +
    | ::|   /   ⌒   \
    | ::|x  ( へ)( へ)  |     .人     「バッチリだろ、常識的に考えて」
  ,―    \  .(__人__)      |     .`Y´
 | ___)  ::| . l` ⌒´    .|
 | ___)  ::|+{          .|     十
 | ___)  ::|  {       _ |
 ヽ__)_/   ヽ、ヽ   /  )|
            ``ー―‐'| ..ヽ|
                 ヽ ノ


┏                          ┓
│  もともと素養があったのか      │
│  例の病にかかった患者の薬を    │
│   できる夫に作らせてみたところ、   │
│   見事な分量のそれを作った。.     │
┗                          ┛




65 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:51:54 ID:LcVISe9A


┏                                     ┓
│  成人の男性や老人の女性など、                 │
│  体格・年齢・性別の違う人間の処方をさせてみたが  │
│  どれも問題なし。                            │
┗                                     ┛|

                  / ̄ ̄\
                / _ノ  .ヽ、\
                |  (●)(●) |   「オッケー、これなら後を任せられるだろ」
.                |  (__人__) .|
                 |   ` ⌒´  ノ
.           r─一'´ ̄`<ヽ      }
.          `ー‐ァ   ,    )     , -'~⌒ヽ、
           ノ   {.   ,ヘ    ,l. ゝ、_ .'ヽ).
.            /, 、 _   /. |    . ',  . ..  .ヽ、
           (/ / // / / ...|      ...|\..\\ \_)
             / // / /         . . \_\_)、_)
            ー' {_/ノ



         ___
       / ⌒  ⌒\
      / (⌒)  (⌒)\         「ありがとうございます!」
    /   /// __´__ /// ヽ
     |       |r┬ |    |
      \       ゙ー'    ,/
      /⌒ヽ         ィヽ
      / rー'ゝ       〆ヽ
    /,ノヾ ,>      ヾ_ノ,|
    | ヽ〆        |´ |










        /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ヽ
         /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::ヽ
      /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::::::::ヽ
        | ;                          |::::::::::::::|
        |           ゙          ;    |::::::::::::::|
        |  _ _ _            '     |::::::::::::::|
        | /_/_/_/_/_/    ___ ゙___.  |::::::::::::::|
        |  |    |    |〃   ||〃   |; |::::::::::::::|
        |  |    |    |   〃||   〃| ;|::::::::::::::|
        |  |o    ゙|      ̄ ̄ ̄,  ̄ ̄ ̄  ;|::::::::::::::|
        |  |    |   ヾ  ,            |:::::::::/
        |  |.___゙|             ,,       |:::/
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


┏                             ┓
│  これであとは7日を待つだけだ。  │
┗                             ┛




66 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:52:24 ID:LcVISe9A

~7月7日~

                    ,ィ爪 ノ乃、
        ___    _,. -‐ァァ'!fT}l{Tf'!ァァ‐- 、_    ___
_________________|_____|  ,.ィ´i l | | | | |乂|||乂| | | | | l i`ヽ、  |_____|______
______________ |┬┴|/l | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | l\|┬亠| ________
_l__l__|┴┬||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┴┬|__l__l_
__l__l_|┬┴||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┬亠|_l__l__l
_l__l__|┴┬||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┴┬|__l__l_
__l__l_|┬亠||| | | | | | | | | |乂|||乂| | | | | | | | | |||┬亠|_l__l__l
_l__l___ |┴rー|,」_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|込|||込|_|_|_|_|_|_|_|_|_|,」_|┴rー| ___l__l_
__l____l___「 ̄ ̄|,」_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|,」_|||,」_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|,」_ 「 ̄ ̄|_l__l__l





                                                  ギギィ >

┏             ┓
│  門が開き  │
┗             ┛





    、     __
    >ー ´     、 `ヽ
  /           \  ヽ
  /'  ̄/  /{  (  、 、ヽ__,ム-‐
.    /  /∧  ',\ノ\ \ ',  V⌒ヽ
   /  / l| V ハ笊丐ミハノ }  },    \
    | / l | 笊V ヒ以ツ}|/\ /|{⌒ 、 \      「やらない夫さん!」
    |/{  ! { ヒり⌒{   } |/__ノ/小   丶   \
   l \|人_}ワ`ー‐'ノ∧\ 八 \   \   \
       | |>-rr‐≦≠‐トー‐  丶 \   \   \
       | |/ {氷_/ ̄⌒ヽ、   \ 丶   \  丶
       |从/// /        \    \{ \      ヽ
     // 〈/ { { {     /二二二二ヽ ー─ミ、 ',
.   / / ///八 V{ 、   / / \  //      \}
,ィ ⌒ーz { >'´ ̄ ̄ ア\ / /    く/ \
 ̄ ̄/7- ´     二二ゝ  Y /、     \ |
   { {___ __入\ヽ   /| {/ \     \|
_O Oヾ_/ |  く )ノヽ) //| |  /\     O\
  ̄ ̄  ノO O\\/ /  jol/   \    O\

┏                             ┓
│  如月が嬉しそうにこちらに駆け寄る。  │
┗                             ┛



┏       ┓
│  が。   │
┗       ┛


  /'  ̄/  /{  (  、 、ヽ__,ム-‐
.    /  /∧  ',\ノ\ \ ',  V⌒ヽ
   /  / l| V ハ笊丐ミハノ }  },    \
    | / l | 笊V ヒ以ツ}|/\ /|{⌒ 、 \      「……?」
    |/{  ! { ヒり⌒{   } |/__ノ/小   丶   \
   l \|人_} _`ー‐'ノ∧\ 八 \   \   \
       | |>-rr‐≦≠‐トー‐  丶 \   \   \
       | |/ {氷_/ ̄⌒ヽ、   \ 丶   \  丶



67 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:52:44 ID:LcVISe9A


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     「………………」
. | u.   (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
    i⌒\ ,__(‐- 、
    l \ 巛ー─;\
    | `ヽ-‐ーく_)
.    |      l

68 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:53:14 ID:LcVISe9A

           --¬ー─-- 、
       -‐'´            `丶、
    ∠ -‐7   //               ヽ、
        /  ///    八   !        ハ
.       //  /7ハ   /⌒\ l    ヽ    ト、
      //  ///、|  / _,,__ Vl   ト、ト、  |小
      l | l' {/,イi| l/ 'f7TバYハ   l    l l l
      | | l l |:::||/   |::::i::::| } |  |    /  l l
      レl,ィ=T ヒメ.__,. -匕扛ト、 |   |    /   l l  「……どうかされたんですか?」
        | l {  '} {       ! ,l   l  /l |   l l
        | l ト、 /r ,      | l   ム'´  | |   l l
      l ノ\ > - ゙ 、____,/ l ,/    | |   リ
       {ヽ` {\    /  j/,.二>、レ'l /
       ヾY  〉 ヽ,∠匸瓜斤{ {,ィニ7_} | レ′
        ヽ   ∧  ノノ Tl l`i l     |イ
          \ /  ヽ { {.⊥! ! ! !     | i|
.            /     | | l l| | | |    | i|
           {/  ,  | | l l| | | |    | i|
           { /  | | l l| | {_li}┌‐┐l i|
           ∨     | | l l| ト'イー乏乏トイ



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)     「……いや、昨日ちょっと徹夜でな」
. | u.   (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
    i⌒\ ,__(‐- 、
    l \ 巛ー─;\
    | `ヽ-‐ーく_)
.    |      l


┏                                   ┓
│  如月が気にするくらい、俺の顔色は悪いのだろう。  │
│                                    │
│  笑って誤魔化す。                         │
┗                                   ┛



69 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:54:46 ID:LcVISe9A

         _
        /_`ヽ_     ,ヽ       「無常様をお呼びする。
     ,--"-λ━i~     / |        ここで待て」
    /   \ヽニフヽ,   / /
    ヾ,--,___|__ソ,ノ  / /
    ,-|__/ヾ_ノ,ノ ,i  / /
    ヾ  \-, 「」)^<0ヽ/
      \_],)、 /ヽ,_ソ
      |i    ヽ  i
       \,--、,|  λ
       /ヾ-'^i-/丿
       ヽ,ー,/~フ'"
        1 | 'ヽ、
        ノ  ゝ--'
      (__/





┏                          ┓
│  兵士が立ち去り、2人が残される。  │
┗                          ┛







       __
      / ./}\
    / ,r'"/ u\
   ハ / / ヽ、 /"i
  .ソ ノ / / (●/ ..,ィ´     「…………」
  |  レ'   '- '~  /..|_
  l        t".,.-┘.)
.  ',        、-ーr'、
   .\       ゛''´.ノ
    )      /`´
    /     /ヽ
  . /    /  │



       __
      / ./}\
    / ,r'"/ u\
   ハ / / ヽ、 /"i
  .ソ ノ / / (―/ ..,ィ´
  |  レ'   '- '~  /..|_
  l        t".,.-┘.)
.  ',        、-ーr'、
   .\       ゛''´.ノ
    )      /`´
    /     /ヽ
  . /    /  │


┏                          ┓
│  まずい。 どうしても考えてしまう。  │
┗                          ┛





70 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:55:14 ID:LcVISe9A


┏                         ┓
│  「思い出すな」              │
│  「思い出すんじゃない」          │
│  「気付かなかった事にするんだ」  │
┗                         ┛


            / ̄ ̄\
          _ノ  ヽ、  \
        (○)(○ )   |
.       (__人__)   u  .|
.        ヽ`⌒ ´    |
        {       /
        lヽ、  ,ィ'.) ./
        j .}ン// ヽ
        ノ '"´  ̄〉  |
.        {     勹.. |
         ヽ 、__,,ノ . |


┏                            ┓
│  一生懸命自分に言い聞かせる。  │
┗                            ┛







┏          ┓
│  ――が。  │
┗          ┛


                    キュ


                                  /        /
                                  /        /
                                  /        /
        \_                         /        /
          \_                    /         /
            \                   /        /
             \               /         /
                \_               /        /
   \_             \___        _/        /
     \_               `ー- 、/          /
       \_                /          /
         \              ヽ    /    |
           `ヽ              \_ /       /
             \                 ヽ_      /
              `v-、            /    /
              〈  〉__          /ヽ  /
               ̄〈   `ヽ       |   ,イ
                 `ー--く      ゝ一' ノ
                  (   ヽ---――ー'´
                   ヽ-'



71 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:55:54 ID:LcVISe9A



              /  .:./  / .:. /       .: :';::.:.:. ヽ  \
                /  .:./  / .:. / .:./   .:.::.:::.:.|:::.:.:.│  ',ヽ
            / :/.:./ :./.:.:.:/ .: /| . :.:.:::::j.:::.:.|:::.:.:.│:  }: '
             ,′:/.:.,′:.///|⌒/│. : .:::::,'|⌒ハ :.:. |.:.  l:: |
            j.:.:.l  :.::.: / -=ミ |. :.:.::::/ |.:/  ';:::.:.|::.:.  |:.i|
           i .:.|.:.:.| . :.i: /, ィ尓  !.:.:.:::/ レ示ミ '::: |:::.:. : |:.リ
           | .:/|.:.:.|.::.:〃ん//}ハ ハ.::::/ んノ'/ハ ∨|:::.:. jV
           |.::i│/|.: /i{ {∧.::ノ ト、 ∨  {∧::ノ }、}} |:::::.: .ハ
           |.::|:八_|:.;'八弋辷(ノ ヽ─/ 弋ーry ノⅥ:::::.:∧:.',
.            ∨ .:.:::|:{ハ         } {    ̄   /|::::: ′\:、
          /.:./:.:::|:.::小、      /、 , 、     厶:!::.;′   \
.          /.:./:.::::::|:.:: 乂> _/    \  /,/|::.i
         /.:./:.:::::xヘ:.:::::|∧  丶、 ___.. ,.r< ̄ヽ |::.|
.        /.:./:.::/   ::.:::|  \   \/ | ∨   }│:|
.         !.:/:.厂     \{.    \ /凡 /   〉  ノ│:|
.          |/∨      \ }    /∨:トイV   /∨ { │:|
.          | {      ∨   / / /|│l\く /  } |:/   _/`ヽ
            ,>       \\/ 〈 /| |│|\}//    ∨ _/(_...ィ {
         く\      \\. ∨| N. | // /⌒づ´     |/⌒)

┏                                       ┓
│  如月の易しげな微笑。                   │
│  自分の葛藤を総て見透かしたような、そんな笑顔。  │
┗                                       ┛





          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|
        !  (__人__)  |
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |



┏                      ┓
│  だから、耐えきれず、漏らす。  │
┗                      ┛







          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (○)(○) .|    「……あの病気にかかってる子供が、居たんだ」
        ! 。゚(__人__)゚。 |
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |

72 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:56:14 ID:LcVISe9A



┏                             ┓
│  2日前から                │
│  できる夫の様子がおかしかった。  │
┗                             ┛



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        / ̄ ̄ ̄\
      /        \
     /  --‐  ‐--    ヽ
     |  (◯)  (◯)   |
     \    '     __,/
     /         \


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┏                                   ┓
│  何かあったのかと尋ねても要領を得ない。  │
┗                                   ┛




73 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:56:54 ID:LcVISe9A



┏                         ┓
│  彼が何を隠しているのか――     │
│  今朝、彼の家を訪れて気付いた。  │
┗                         ┛



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       ___  て
      /―  ―\ (
    /u. ●   ● \        『あ、やらない夫おじちゃん!』
  /⌒ヽ⊂⊃ (_,、_,) ⊂|/⌒i
  ヽ  ヽ         ィ‘  /
.   ヽ|          | _/
      |          |



       ___            『きょ、今日行くんだお?
      /―  ―\
    /u. ,.-、  ,.-、 \          会えなくなるのは寂しいけど、
.   |u.⊂⊃ (_,、_,) ⊂|/⌒i       あっちで元気に過ごして下さいお!』
    ヽ          ィ‘  /
    彡           | _/
    ゞ|          |
  サッ


┏                             ┓
│   やる太がとっさに隠した右手に、  │
┗                             ┛





┏                            ┓
│  しかし しっかりとあの斑点が見えた。  │
┗                            ┛

                        /) / )
                   ハ  / / /
                  / ノ / / /  ______
                 / /ヾ/ ,.'-‐''"´ __,.ノ
                 / ´ / / ,. -‐''"´
                 /      /
                , '      〈    _,. -‐ 、
              ,. '         ` ̄´  _/
            /   ,〃三三三三_,.-‐''"´
           /    .{三三三三/
          /     ヽ三三/
         /      __,.- '´
        /      /


●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■




74 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:57:34 ID:LcVISe9A

                ̄    、
            ´          \
     /                ヽ
      /           、_  ヽ        「そいつの父親に
    '            :::::::::`ゝ"ヽ        後を任せるつもりで教えたんだ……
    l             ::::::::::::::::,、__
.   l             ::::::::::::::::| ', ',`,      調合方法・処方量を」
.    l              冫.:::::| ', ', ',
   l               l  ::::l   ', ', ',
   l           {`ヽ  u   ::::}  ヽヽヽ
   l            ',´ ヽ J   /     }
   !              ',  ヽ、_/     ./
   ,'             ヽ           ./
 ̄ `ー -            `,           ,'
        `  、       ゝ         ,'
:.:.:.:.:.:...        、      /ヽ      〈
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..      .:.:ヽ _ ´   |     .i
ー- :.:.:.:.:.:.:.:..   ..:.:.:.:.:.:ヽ    |     |
    ` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ   |     |
       、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\  |     |



      /           、_  ヽ
    '            :::::::::`ゝ"ヽ
    l             ::::::::::::::::,、__
.   l             ::::::::::::::::| ', ',`,    「……でも、治せなかったんだと思う。
.    l              冫.:::::| ', ', ',     自分の子供だから」
   l               l  ::::l   ', ', ',
   l           {`ヽ  u   ::::}  ヽヽヽ
   l            ',´ ヽ J   /     }
   !              ',  ヽ、_/     ./

┏                                ┓
│  思えば、彼が関わった患者は皆大人だった。.   │
│                                 │
│  子供は大人よりも分量の調整が難しい。      │
│  彼は、それに接する機会を与えられなかった。   │
┗                                ┛





┏                                     ┓
│  だというのに最初の小児患者は我が子。.          │
│                                      │
│  冷静な判断で正しい量を調合できようはずがない。  │
┗                                     ┛

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     /   (●)}ili{(●)::::::\
    |       __´___   :::::::|
    \      `ー'´  ...:::::/


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┏                                       ┓
│  目の端に移った斑点が良い証拠だ。                  │
│   薬で散らされた様子がなかった。                      │
│                                        │
│  彼は手を加える事が出来なかった。                   │
│  ……間違えれば、息子の命を奪ってしまう事になるから。  │
┗                                       ┛



75 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:57:54 ID:LcVISe9A


┏                             ┓
│   ここ数日 できる夫の様子が        │
│  おかしかったのはそのせいだろう   │
┗                             ┛


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           ____
         /   ∪  \
       γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ
      / _ノ (>)三(<)ヽ. `、
     (  <:::∪::::  __',__::::∪ |  )
      \ ヽ ::∪:: `ー'´∪:://


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┏                                   ┓
│  本当は、すぐにでも伝えたかったに違いない。  │
┗                                   ┛



┏                                        ┓
│  けれど、彼らは俺に知らせまいとした。                   │
│                                         │
│  多分、最後の最後まで迷って、でも知らせようとしなかった。  │
┗                                        ┛



76 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:58:25 ID:LcVISe9A


┏                                ┓
│  手の斑点に気付けば俺が察するから。  │
│  そして、俺の足が止まるから。         │
┗                                ┛



┏                       ┓
│  やる太も父のその意を汲んで   │
│  俺に気付かれまいとしていた。   │
┗                       ┛



┏                                  ┓
│  そうまでして、彼らは俺を送り出してくれた。  │
│  息子の命が危ないというのに。          │
│  自分の命が危ないというのに。          │
┗                                  ┛



                ̄    、
            ´          \
     /                ヽ
      /           、_  ヽ
    '            :::::::::`ゝ"ヽ      「……だから、俺は、
    l             ::::::::::::::::,、__       お前の所に戻らなきゃならない、のに」
.   l             ::::::::::::::::| ', ',`,
.    l              冫.:::::| ', ', ',
   l               l  ::::l   ', ', ',
   l           {`ヽ  u   ::::}  ヽヽヽ
   l            ',´ ヽ J   /     }
   !              ',  ヽ、_/     ./
   ,'             ヽ           ./
 ̄ `ー -            `,           ,'
        `  、       ゝ         ,'
:.:.:.:.:.:...        、      /ヽ      〈
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..      .:.:ヽ _ ´   |     .i
ー- :.:.:.:.:.:.:.:..   ..:.:.:.:.:.:ヽ    |     |
    ` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ   |     |
       、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\  |     |



┏                                        ┓
│  ――なぜなら、                               |
│  これが如月のもとへと戻る、最初で最後の機会だからだ。  |
┗                                        ┛




77 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:58:54 ID:LcVISe9A


┏                 ┓
│  ――けれど、  │
┗                 ┛


┏                       ┓
│  如月がさらに強く手を握る。  │
┗                       ┛


   \_             \___        _/        /
     \_               `ー- 、/          /
       \_                /          /
         \              ヽ    /    |
           `ヽ              \_ /       /
             \                 ヽ_      /
              `v-、            /    /
              〈  〉__          /ヽ  /
               ̄〈   `ヽ       |   ,イ
                 `ー--く      ゝ一' ノ
                  (   ヽ---――ー'´
                   ヽ-'


┏                         ┓
│  俺の意を汲んだ彼女の笑顔と  │
┗                         ┛


              /  .:./  / .:. /       .: :';::.:.:. ヽ  \
                /  .:./  / .:. / .:./   .:.::.:::.:.|:::.:.:.│  ',ヽ
            / :/.:./ :./.:.:.:/ .: /| . :.:.:::::j.:::.:.|:::.:.:.│:  }: '
             ,′:/.:.,′:.///|⌒/│. : .:::::,'|⌒ハ :.:. |.:.  l:: |
            j.:.:.l  :.::.: / ! /  l. :.:.::::/ |.:/  ';:::.:.|::.:.  |:.i|
           i .:.|.:.:.| . :.i: /,  |'   !.:.:.:::/ レ    '::: |:::.:. : |:.リ
           | .:/|.:.:.|.::.:〃      ,ハ.:: / .     .∨|:::.:. jV
           |.::i│/|.: /,     __、  ∨  ,__      |:::::.: .ハ
           |.::|:八_|:.;'八≠≡三、ヽ─/ .イ≠ミミ、 Ⅵ:::::.:∧:.',
.            ∨ .:.:::|:{ハ         } {        /|::::: ′\:、
          /.:./:.:::|:.::小、      /、 , 、     厶:!::.;′   \
.          /.:./:.::::::|:.:: 乂> _/    \  /,/|::.i
         /.:./:.:::::xヘ:.:::::|∧  丶、 ___.. ,.r< ̄ヽ |::.|
.        /.:./:.::/   ::.:::|  \   \/ | ∨   }│:|
.         !.:/:.厂     \{.    \ /凡 /   〉  ノ│:|
.          |/∨      \ }    /∨:トイV   /∨ { │:|


┏                                     ┓
│  非力な彼女が一生懸命握りしめた手の暖かさに  │
┗                                     ┛



78 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:59:24 ID:LcVISe9A


         _
        /_`ヽ_     ,ヽ
     ,--"-λ━i~     / |    「お待たせしました、どうぞ」
    /   \ヽニフヽ,   / /
    ヾ,--,___|__ソ,ノ  / /
    ,-|__/ヾ_ノ,ノ ,i  / /
    ヾ  \-, 「」)^<0ヽ/







.   l             ::::::::::::::::| ', ',`,
.    l              冫.:::::| ', ', ',
   l               l  ::::l   ', ', ',
   l           {`ヽ  u   ::::}  ヽヽヽ
   l            ',´ ヽ J   /     }
   !              ',  ヽ、_/     ./
   ,'             ヽ           ./
 ̄ `ー -            `,           ,'
        `  、       ゝ         ,'



.   l             ::::::::::::::::| ', ',`,
.    l                .:::::| ', ', ',
   l                    ::::l   ', ', ',
   l            {`ヽ     :::::}  ヽヽヽ
   l            ',´ ヽ    ./     }
   !              ',  ヽ、_/     ./
   ,'             ヽ           ./
 ̄ `ー -            `,           ,'
        `  、       ゝ         ,'





      /           、_  ヽ
    '               ` 、ヽ
    l              ,‐-,.._ ゞ
.   l              l 弋心 l
.    l              冫.ー く
   l               l    ノ!
   l               `ー‐ f r'
   l                  ノ'
   !                     /





┏                ┓
│  俺の心が決まる。  │
┗                ┛




79 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 22:59:44 ID:LcVISe9A

                         _,. -───- 、.,,
                        / i!        l!`ヽ、
                        / ,-'"   l!  lV/l!ノ  ヽ
                     /  ァ´^ヽ、 ,、i  '"  _,-‐、,ノ l
                       l /     `゙'、_,. -'"    l l
                       l ,l               l .l
                       l l -─- 、_   i! _ , -‐ 、l .l
                     /ヾ´ ̄r─-、 ̄`ー'´:::,.-‐、,‐-,リ、  「さあ、
                    { il! l:::::::'ー゚ -':::::/^{::::::ヽ゚_,ノ:::::l´ l   やらない夫さんと如月さん
                     ヽ、 ト、___,ノ:;l l::::::::::::::::::::ノ l!ノ
/ ̄~`゙'ー-,、               ヾ     :::::;i!,  ̄ ̄ ̄7'ノ    あなた方の願い事を
ヽ、     'ヽ、             ゙,l   {! _,...__,    /      叶えてあげましょう」
  `ー 、     ゙、             ヽ、  'f二二二ソ  /
    ー 、    `ー- 、          l゙~ヽ、  ─‐‐ /l'´
       } __,..   `ヽ、      /{`ヽ、:ヽ、_ /:.:.:.:.l,
       l ,..         ヽ-‐─'"1: : :゙,  `゙゙''ー、_,. ,.‐''"´l!、
       l_,. -       l:.:.:.:.:.:.:.:..l : : : :゙,    /-ヘ   . l!: :゙;、
      ノ          l:.:.:.:.:.:.:.:.:l : : : : :゙,   /:.:.:.:∧  l!: : :゙, ̄~"'''‐-,.、
     /  , l ─z.,,_   ヘ:.:.:.:.:.:.:l: : : : : : 〉 / ゙,'-"1 l ハ: : : ゙,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`~"'‐-、
  _,/   i  ,    ヽ、 ̄~ 'ー,、_:.:`ヽ、 :/: ∨  l:.:.:.:l ∨: ゙,: : : :゙,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`゙''‐,..、
'"´     / ,-─ 、  ~"'‐-、   l:_,.-‐': : : : ゙,  l:.:.:.:.l  1: :ヽ、_,..>:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
     ,.ィ´ ー 、   ヽ r─‐-、ヽ、l:.ヽ : : : : : : ゙, l:.:.:.:.:l .l: : : : :ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
-‐ ''"゙´  l  l  ヽ ,  ヽ'    ヾ-,、   _,......,_: :゙,.l:.:.:.:.:.l!: : : : : : : \:., -1:.:.:.:./l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l





ヽ、     'ヽ、             ゙,l   {! _,...__,    /  「あなた方の願い事は、
  `ー 、     ゙、             ヽ、  'f二二二ソ  /            何ですか?」
    ー 、    `ー- 、          l゙~ヽ、  ─‐‐ /l'´
       } __,..   `ヽ、      /{`ヽ、:ヽ、_ /:.:.:.:.l,




80 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:00:24 ID:LcVISe9A


                ̄    、
            ´          \
     /                ヽ
      /           、_  ヽ
    '               ` 、ヽ
    l              ,‐-,.._ ゞ
.   l              l 弋心 l
.    l              冫.ー く
   l               l    ノ!
   l               `ー‐ f r'
   l                  ノ'
   !                     /
   ,'                   /
 ̄ `ー -               /
        `  、        /
:.:.:.:.:.:...        、      /
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..      .:.:ヽ _ ´
ー- :.:.:.:.:.:.:.:..   ..:.:.:.:.:.:ヽ
    ` 、:.:.:.:.:.:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
       、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
       ..:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      ..:.:.:.:.:.:.:.`:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./





.    l              冫.ー く
   l               l    ノ!
   l               `ー‐ f r'
   l               l   /    「俺達の願い事は――」
   !                 ゝ _/
   ,'                   /

┏                        ┓
│  言葉を区切り、はっきり告げる。  │
┗                        ┛










               f´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `ヽ
               |    「無い」    !
               ゝ.______ ノ





┏                                    ┓
│  俺は西の人間を、やる太を見捨てる事は出来ない。  │
│  如月は東の人間を見捨てる事は出来ない。       │
│  だから2人は同じ所に暮らす事は出来ない。.        │
┗                                    ┛



┏                                         ┓
│  この町の織姫と彦星は、自分たちの意志で離れる事を選ぶ。  │
┗                                         ┛




81 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:01:24 ID:LcVISe9A



┏           ┓
│  ――思う。  │
┗           ┛



  +     ゚  . +            . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。
   . .   ゚  . o    ゚  。  .  , . .o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。.  .
               。       。  *。, + 。. o ゚, 。*, o 。.
  ゚  o   .  。   .  .   ,  . , o 。゚. ,゚ 。 + 。 。,゚.。
 ゚ ,   , 。 .   +  ゚   。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚  。 . 。
。 .  .。    o   .. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . .
        。   .   。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
 。 .  . .   .   .  。 ゚。, ☆ ゚. + 。 ゚ ,。 . 。  , .。
    ゚  。   ゚  .  +。 ゚ * 。. , 。゚ +. 。*。 ゚.   . . .  .
 。  .   . 。 。゚. 。* 。, ´。.  ☆。。. ゚。+ 。 .。  .  。   .
  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
 ゚ .゚ ゚  。゚ + 。. +。 * 。゚。゚., ,+ 。゚. 。 . .   ,    ,   .
゚。゚+゚`, o。。.゚*。゚ 。.゚ 。 ☆+。。゚. ° 。 .   ,      ゚    ゚
 。, .゚。 + ☆。,゚. o。 。+ 。゚.,  . ゚   ,   。     。   .   .
 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ 。 。 ゚。 ゚ 。  ゚
゚` .゚ .゚. ゚. . ゚  .  ゚  .   ,  .     .  .   。      ゚ .
 .  .     . ,     。       .           .  ,    .
      。                 ゚   .           。



┏                                          ┓
│  織姫と彦星が2人で逃げなかったのは              │
│  彼らにも逃げられない何かがあったからではないのか。  │
┗                                          ┛



┏                                        ┓
│  お互いに、捨てられない何かを抱えていたからではないか。  │
┗                                        ┛




82 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:01:54 ID:LcVISe9A





        ___                            ___
_________________|_____|                      |_____|______
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_l__l__|┴┬|                        |┴┬|__l__l_
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_l__l__|┴┬|                        |┴┬|__l__l_
__l__l_|┬亠|                        |┬亠|_l__l__l
_l__l___ |┴rー|                        |┴rー| ___l__l_
__l____l___「 ̄ ̄|                          「 ̄ ̄|_l__l__l










    / ̄ ̄ ̄\
  /         \                                    ギギ―― >
  /ノ  ヽ、_      ヽ
 ( ●)( ●)      |
  | { .!  )        |.
  |. ¨´ `¨´      l.
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 (ヽ、__,/____  __,У
  ヽ_ィ  __ __ ̄ ̄_ ̄_,|
      j l   |



    / ̄ ̄ ̄\
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 (ヽ、__,/____  __,У
  ヽ_ィ  __ __ ̄ ̄_ ̄_,|
      j l   |


┏                              ┓
│  門が閉まる。                    │
│                               │
│  これでまた、彼女と会うのは1年後だ。  │
┗                              ┛


┏                                 ┓
│  そして、彼女と暮らす事はもう二度と無い。  │
┗                                 ┛




83 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:02:34 ID:LcVISe9A


┏                                            ┓
│  きっと、彼女は扉の向こうで声を殺して泣いているのだろう。  │
┗                                            ┛


○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□▽◇○△□


     ー = 、--- - ―¬ー-、,、
         ,>           ``ー ,.-=-
       /                   ヽ
.       , ′          |`、   .  l! `、
      /  /   ./ ./|    | `、     l! ハ
    / ィ /     / / !  (.|  `、     l. ハ
    // !/   ./ / u ハ  `:|`ー-、`、  l  l
    //! l|     /./-‐'′ `、 |  , `ヾー、 |  |
.  〃||   'l7,.-- ミ、、 `、 l ,彡―-ヽ .|  |
  /  !|     /' i゛∩:.` ゙! `、l ゛i ∩ヽ`i } |
  '   ,l!   /{ l、U l  l-‐-N !U ノ /; }  |
.    (|  / ゝっ''''" .:/:::;:::::゙、  `'''rっ/   /
      |   lー゙:、ー:::::-‐'′    `‐:::::::イ /| /
     l  l`¨´丶、U  r  ュ   ,.イ,! / .|'
       l !    川 i>-u. _ ,. ィf┬〈 /
       !|   { | | ly7┐   _ノ Y|_/`r-、
       {    ,!ィ〔  ハ、 /  l/(_/ノ /
            ,r' |. ヽ ,.<ミ!ノ)、 /'′|:: ゙′\
.          ,r'   .:!  `ヘ 〉-〈 |   ,l::::!/;:  }
         j ...::::;:゙¬′゙/ i | ∨ ∨ {'´_  |
       r' -'",:イ / / ,! !| |   〉 l!` ::...;!、



     ー = 、--- - ―¬ー-、,、
         ,>           ``ー ,.-=-
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      /  /   ./ ./|    | `、     l! ハ
    / ィ /     / / !  (.|  `、     l. ハ
    // !/   ./ / u ハ  `:|`ー-、`、  l  l
    //! l|     /./-‐'′ `、 |  , `ヾー、 |  |
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       l !    川 i>-u. _ ,. ィf┬〈 /
       !|   { | | ly7┐   _ノ Y|_/`r-、
       {    ,!ィ〔  ハ、 /  l/(_/ノ /
            ,r' |. ヽ ,.<ミ!ノ)、 /'′|:: ゙′\
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       r' -'",:イ / / ,! !| |   〉 l!` ::...;!、


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┏                        ┓
│   俺に気付かれないように。     │
│  俺に気を使わせないように。  │
┗                        ┛




84 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:03:04 ID:LcVISe9A


┏                         ┓
│  あの時の自分の言葉を思い出す。  │
┗                         ┛


        _
     _.ィ´  `丶、
.    /        ヽ
   /          ハ
   /              l
  /           /
  /          /
  !        〃/
  \、__     (
     _)_ ===\
    /          \
   /            ヽ
   |    ,        i
   |     |        l.|
   |     l         | |
   |     |.        |. l
   l    |       |.│
  /    ノ        | |
  /     /        l /
 (ヽ、__,/____  __,У
  ヽ_ィ  __ __ ̄ ̄_ ̄_,|
      j l   |





●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■▼◆●▲■

.    l              冫.ー く
   l               l    ノ!
   l               `ー‐ f r'
   l               l   /    『願い事は、無い』
   !                 ゝ _/
   ,'                   /

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┏                  ┓
│  本当は、ある。  │
│  いっぱいある。  │
┗                  ┛


┏                               ┓
│  でも、どれも叶って欲しいと思いけれど、  │
│   絶対に叶って欲しくない願い。           │
┗                               ┛



85 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:03:54 ID:LcVISe9A


┏                                       ┓
│  【彼女が俺のことを忘れて幸せになってくれますように。  │
│   そしてもう会いに来ませんように】                 │
┗                                       ┛


┏                                          ┓
│  無理だ。忘れて欲しくなんか無い。                 │
│                                           │
│  俺だって彼女の事は忘れられないし、忘れない。絶対に。  │
┗                                          ┛


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      _,/ ´_,|// ,: ∨/ :/ | / |  '´| ̄| 、 , :i:ハ
    iヘ   /´// イ: : / :/,,-|:/、 .|: : ::/|: :ハ: : l: |: ハ
    l 'ヘ ∧: ノ/ ∧: /: //_´_Vi` | : / =|:|、' i: |: |: : |
    j  '∧ :// /ヘ,i: :l/´i: : : : iヽ | :/ i'´Vヽl|: |: |: : |
   /   ', ∧/ ハ 〈 l :l |、弋_ノ レ-'v'i´:  ̄jヽ l ||,: :|
   /     i ∧:: : ヽl弋、      ノ_  | ヽ- ' ハ:/ハ:|
.  /  , -‐|  ∧: : ∧ハゝ、 __, イ  `入    .,' ノ/j Y
  i /   |   ∨ |: :|>`i 、` ´  >- ,´/
  レ'      |     ∧ ∨|__/ ̄ ` =,ー、´  / /
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   ハ    l       \ \ ./ /\'、//   ヽ
  i l:|、\  l         \.ヘゝ'`ーヘ ヽノ  ヽ,  ヘ_
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┏                              ┓
│  【彼女がこちらに来てくれますように】  │
┗                              ┛


┏                           ┓
│  あちらにだって病気はある。.      │
│  彼女が居なければ患者は死ぬ。  │
┗                           ┛



┏                             ┓
│  どれも願いたいけど 願えない。  │
┗                             ┛




86 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:04:35 ID:LcVISe9A



┏                                        ┓
│  こぼれ落ちそうな涙をこらえようと夜空を見上げると、  │
│  天の川が涙越しに目に飛び込む。               │
┗                                        ┛



  +     ゚  . +            . . .゚ .゚。゚ 。 ,゚.。゚. ゚.。 .。
   . .   ゚  . o    ゚  。  .  , . .o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。.  .
               。       。  *。, + 。. o ゚, 。*, o 。.
  ゚  o   .  。   .  .   ,  . , o 。゚. ,゚ 。 + 。 。,゚.。
 ゚ ,   , 。 .   +  ゚   。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚  。 . 。
。 .  .。    o   .. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 . .
        。   .   。  . .゚o 。 *. 。 .. ☆ . +. .  .
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  .   。  ゚ ゚。 。, .。o ☆ + ,゚。 *。. 。 。 .    。    .
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┏                         ┓
│   願いたい事は山ほどある。          |
│                          │
│  でもどれも叶ってはいけない願い。  │
┗                         ┛







┏                       ┓
│  だから、これだけを願う。  │
┗                       ┛



         ゝ  , ヽ _  丿            \‐、-..、
         ヽ  ゝ ノ , ‐ ´              ソ:.:.:.:\
          ヽ  ´                '    /:.:.:.:.:.:/\
           \            /   /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.ヽ、
             \          /  /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
               ヽ         /  /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
                  ヽ __  ィ   /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:



         ゝ  , ヽ _  丿 ゚ 。         \‐、-..、
         ヽ゚。 ゝ ノ , ‐ ´              ソ:.:.:.:\
          ヽ  ´                '    /:.:.:.:.:.:/\   「どうか彼女と会える来年の七夕は――」
           \            /   /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.ヽ、
             \          /  /:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
               ヽ         /  /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、
                  ヽ __  ィ   /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:




87 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:05:15 ID:LcVISe9A









             ┏                                    ┓
             │  「雲一つ無い、晴れやかな日でありますように」  │
             ┗                                    ┛







                                 やらない夫は晴れを願うようです  了




88 名前: ◆hxwSF3zxok[] 投稿日:2010/07/07(水) 23:05:52 ID:LcVISe9A

以上になります。ありがとうございました。



89 名前:名無しのやる夫さん[sage] 投稿日:2010/07/07(水) 23:07:51 ID:ESu1lrhU

乙!



90 名前:名無しのやる夫さん[sage] 投稿日:2010/07/07(水) 23:11:44 ID:RUWgOqD.

せつねえ……
発症があと数日早いか遅ければ対処か放置が出来たものを
ままならん
乙!



91 名前:名無しのやる夫さん[sage] 投稿日:2010/07/07(水) 23:42:45 ID:Rzws2Ijw

乙!
面白かった
せつねぇ……



92 名前:名無しのやる夫さん[sage] 投稿日:2010/07/08(木) 00:23:49 ID:YTeblU6Y

やらない夫…しょうがないよなあ
ビターエンドって大好物おつでした



93 名前:名無しのやる夫さん[sage] 投稿日:2010/07/08(木) 00:52:09 ID:ee5Vu/ds

切ねえ……けど救いがあって良いなぁ……
素晴らしい世界観でした 乙です



94 名前:名無しのやる夫さん[sage] 投稿日:2010/07/08(木) 01:15:32 ID:FIUVMuUU

乙でした。
切ないなぁ……
年に一度の逢瀬だけれど、やる夫のもとに如月が来てくれることを願う!!


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カテゴリータグ:SF・ファンタジー系 SF・ファンタジー系(2010) やる夫短編作品 2010

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■御感想or寝言

12476 名前:無関係な名無しさん [] 投稿日:2010/07/19(月) 13:47:16 ID:-

切ねぇ…織姫と彦星と違って、二人には何の非も無いのにな
ただ、責任が重すぎたのか…


12482 名前:無関係な名無しさん [] 投稿日:2010/07/19(月) 17:09:57 ID:-

本気で言ってるの?


12484 名前:100719 [] 投稿日:2010/07/19(月) 17:49:25 ID:-

色々と・・・突っ込みどころがあるのは気のせいか?
何故、「願い」自体を無かった事にするのか。
悲劇なのは分かるとして、何故悪い方を願うのか。

「今年の代わりに来年願いをかなえること」「自由に往復できる権利の獲得」

云々を願えば万事解決ではなかったのか?
「為政者がそんな事を許すわけが無い」?
それを許さない奴が、果たして「一緒になる」願いなんて叶える訳があるかねえ・・・


12486 名前:無関係な名無しさん [] 投稿日:2010/07/19(月) 19:17:21 ID:-

>>52をもう一度読もうか。


12491 名前:無関係な名無しさん [] 投稿日:2010/07/19(月) 20:39:06 ID:-

クーデターを起こしなおせ、無常を殺しちまえ、とすら言えんのよな。
少なくとも、やらない夫と如月は、そんなことに加担できない。これは惨い。


12492 名前:無関係な名無しさん [] 投稿日:2010/07/19(月) 21:45:54 ID:-

>#10818

 あのなあ。
 願い事を言ったところで、それが全てかなえられるとは限らんのだよ。


12501 名前:無関係な名無しさん [] 投稿日:2010/07/20(火) 12:07:56 ID:-

#10826
そこらへんの解釈は読者によるからな
イラッとしてもしょうがないだろ、落ち着け


12567 名前:100719 [] 投稿日:2010/07/21(水) 17:20:34 ID:-

>10820
それはあくまで「>52の時点で」の話だ。

>10826
#10818最後の一行を詳しく言うと
当初「如月と一緒に暮らす」という、支配の根幹に関わるような願い事を予定していた→ある程度叶えさせる自信があった。

恐らく為政者サイドが「二人を縛る為の道具」程度にしか考えていないであろう「病気」も、使い方次第では治療者サイドの切り札になり得る。

自分が薬を調合できなくなった場合

病人達が「壁の向こうにいるもう一人の治療者」を求める

集団越境・壁の破壊・最悪の場合クーデターに繋がりかねない

の可能性を示唆すれば、往復権の獲得が可能な程度の発言力は確保できるはず。
支配下の混乱に繋がりかねない要因は、支配者にとっても頭の痛い問題だろうからね。

「病気自体が為政者の仕組んだもの」という考えも出来るが、その場合為政者側は最初から制御方法として「治療法」を用意していると思われる。


・・・本音?今まで治療に奔走してきた如月さんに休暇を取らせてやりたいじゃないか。(子供のために)


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