短編まとめ推奨スレ
【実験作】やる夫スレ短編投下所 No.53 【練習用】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1284259845/中編 短編投下所83
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1313420444/やらない夫短編投下所23
http://yy701.60.kg/test/read.cgi/yaranaio/1283273433/やる夫系R18ストーリースレ その13
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1271794106/ヒロイン短編投下スレッド12
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12766/1280923208/試作やる夫作品専用スレ in 2nd板
http://yy702.60.kg/test/read.cgi/yaruo2nd/1282825654/【一発ネタ】 やる夫のネタスレ 【短編】 その3
http://yy69.60.kg/test/read.cgi/index/1258195912/l50【歴史ネタ】短編・コピペAAスレ【古今東西】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12368/1269959376/翠星夫短編スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13257/1259493753/歌詞を短編やる夫storyにしてみるスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1287520904/【初心者】やる夫自作絵投下所【歓迎】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12766/1276815988/【安価で】安価短編スレ【やるお!】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/14504/1298996698/l50ヒロイン板設立二周年&各キャラスレ二周年記念祭 短編勝負スレ(フリー部門)のお知らせ の記事一覧
ヒロイン板設立二周年&各キャラスレ二周年記念祭 短編勝負スレ(お題部門) の記事一覧
ヒロイン板設立二周年&各キャラスレ二周年記念祭 短編勝負スレ(キャラ萌え部門) の記事一覧
475 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:46:51 ID:fJYzDr6E [3/16]
それでは、今回は予告もなしに投下しようかなと思います。
なお今回はちょっと政治的なネタを含むので、ご了承ください。
では、
現代文学のちょっとした裏話。476 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:47:11 ID:fJYzDr6E [4/16]
【戦争協力作家・雑感】
___
/ ,,-、、 ゙^ー-、
,/ ,,-i i!;;├...,,__ ゙^-、
i /l=_゙三_ =_ `-、:::::/
`/-――-- 、..゙ー- ::|'
` ,―、_,.―..、 ゙-- ,::ノ
L;;/ 、ヽ::::ノ―b, i
_ | `` ヽ _/ はい、おまえさん、公職追放ね。
|ii.|___|、ノ___| l .|
|i_| i ‐ ` / ト、
`--―" //
/ヽ へ /
,へ、 /^i
| \〉`ヽ-―ー--< 〈\ | て
7 , -- 、, --- 、 ヽ そ
/ / \、i, ,ノ u. ヽ ヽ
| ( ○ ○ ) | 戦争になれば、
/ 彡 / ▼ ヽ .ミミ 、 国のために全力を尽くすのが国民の務めなのに?
く彡彡 ( _/\__) ミミミ ヽ
`< |__| ミミ彳ヘ 一体、俺のどこが悪いんだ?
> __/ \
/ 7 \
| /
【菊池寛】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
戦時中、日本政府に協力し、戦威高揚を煽った菊池寛は、
戦後GHQから文藝春秋の出版を停止され、また公職追放されている。
もっとも、文藝春秋そのものは発刊できない状況になっていたが、
このGHQの決定は菊池の関与する文芸誌復刊に、
先手を打って差し止めるものであったと見ることができるだろう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
477 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:47:34 ID:fJYzDr6E [5/16]
_,,、;;;¬;;;,、
/;;;;:;:;:;:;:;:;;;;;;;ヽ
__ /;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;;ヘ
//´7;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;:;;i
/ / ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!
/ 〈ヘ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;∧
i! ∨;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ヽ}
| !|;;;;i!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;レ′
リ∨|!;;;i!;;;;;;;i;;;;|;;;!
__/__|_|!i!;;iト;ト;;;|;;;|!リ
/7´;;;;;;;;;;;;;;;`"¬ー、i!
_//_______r--ー‐┴―,,、
,、-;"´;;;;;;;`;;;7;;;;´;;;´''''''''''''''''==,,;;;;`;ヽ,
r"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;``-;;;;;;;;;\
7;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;i!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/´ ̄K
∧;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;i!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;!;;i
/;;|!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;;;;;i|i;i;l;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;/;;;;;;;;;;;;;!;;;!
【斎藤茂吉】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
菊池のような公職追放、出版物の出版停止までいかなくても、
戦争に協力したとみなされた多くの作家が、
「戦争協力作家」として、世間から糾弾された。
例えば斎藤茂吉なども厳しく糾弾されている。
画家の藤田嗣治に至っては、戦時中に戦争画を書いたというだけで徹底的な批判を受け、
呆れてフランスに渡り、その後日本に帰ってこなかったくらいである。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
478 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:48:00 ID:fJYzDr6E [6/16]
__,:-:‐:─:ー:‐:-:、__
_,ィ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
_,ィ´"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉
7;:::::::::;::::::::;:;:::/|/iヽ;::;/V、:::::::::::::ヽ、
/;;::::::::/|/〃´|/ ∨ V:::::::::::::::}
´"/:::::::::::j ,ィニ=- 、 "=ニ=-V::::::::::|
/:::::::::::::〉 〉 |::::::::/
'"7:::::::::}. r=≠ j ≠==ュ i::;;/
ノ::,ィlr:ハ ," | ヽ |´ヽ
 ̄ { '`i j jτ,}
ヽ_,}、 〈 、 _,メ-'´
`ヽ ´/
\ -ー--、丶 ,/
`iヽ_____,.ィ´
__/´i~.j: ゛::::: {ュ、
,r'´/ λ::. `/ `ヽ=、
/" | ∧:: / | \
/ | ヽ、 / _. | \
/ | /´`ヽヽ / ´ `\. | \
【大木惇夫】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
もっと悲惨な例としては、大木惇夫という詩人がいる。
知らない人も多いかもしれないが、合唱曲「大地讃頌」の作詞者といえば判る人もいるかもしれない。
ttp://www.youtube.com/watch?v=sau1h_b6t8k 戦時中、彼は戦争を題材にした詩を書いた。そして、戦後徹底的に糾弾されたのだ。
それこそ、ほぼ完全に文壇から消えてしまうくらいに。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
479 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:48:30 ID:fJYzDr6E [7/16]
戦友別盃の歌
---南支那海の船上にて。
言ふなかれ、君よ、わかれを、
世の常を、また生き死にを、
海ばらのはるけき果てに
いまや、はた何をか言はん、
熱き血を捧ぐる者の
大いなる胸を叩けよ、
満月を盃にくだきて
暫し、ただ酔ひて勢きほへよ、
わが征ゆくはバタビヤの街まち、 _
君はよくバンドンを突け、 ノ |_ ll__l---||_ Nice boat.
この夕べ相離さかるとも rj「l__`ー' ヽlーj L---┐
かがやかし南十字を |―┴┴―`ーrュ-‐< ̄.ィj .__jl
いつの夜か、また共に見ん、 |[][][][][][] i """ _..,,rr=''´ l
言ふなかれ、君よ、わかれを、 l ̄ ̄ ̄ ̄/7-‐'´ /
見よ、空と水うつところ f jL-、 _-‐' -‐´~~
黙々と雲は行き雲はゆけるを。 ヽ |  ̄ _j_ -‐'~´~~
`ー~´~~~~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
大木惇夫の「戦友別盃の歌」を挙げてみた。
確かに戦争のことを歌っているようにも見える。
しかし、この詩を読んで、単純に「戦争を煽っている」と思う人がどれくらいいるのだろうか?
友人に対して「生きて帰って来いよ」と書いてるだけのように思うのだが。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
480 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:49:02 ID:fJYzDr6E [8/16]
_人人人人人人人人人人人人人人人_
> ♪ 民主主義~ 戦争は反対~ <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
___ ______ ___________ ,-----'--'\ __,,,、,),、_ ,,,、、、、,,,
/´ `´_____\ /´,,,,,,,,,,,,, `ヽ__ / __ ,-----、_ヽ /´ソ ノノリ `ヽ, 彡ノノノノノ人ミ
l l´`´ ヽl / l ̄ ̄`--ヽヽ l l´ -'====- l/ /〃/ ヾ ヽ /:::::/ ヽ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
画 像 は お 見 せ で き ま せ ん w
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
| ノ 3 ノ l /_`´'ヽ / +. l l '--l--'ヽ/ l ト‐=‐ァ'/ | ヒニフ l ∥反 |
/\_____ノヽ/ ヽ ノ '●´ ノノヽ ,--` 、-----,-'--、 ノ\ `二´ノヽ ヽ ___.ノ .∥対 |
/ ヽ ┃ ●><l ┃ヽ 0゚  ̄ l´ミlY〈 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| く YYゝ ヽ/´ く YYゝ. ヽ∥ |
| l┃___l´ミl ┃l ヽノヽ.l_l' / . | 見えない敵を │ く.V ゞ ● く.V ゞ .(ミ`) ̄
┌─ ヾ ´  ̄ヽ`l_l ┃) 0゚ / o| |E) やっつけろ!(ヨ o| (ミ`) o| l ∥
│ ``─-´ l´≡≡≡ソヽ‐-ー゙´ o|0゚.│ | o| |l_l o| | ∥
│ |:::::/:::::::/ ヽ ̄ ̄ ̄/  ̄/ |__________| / / | / /
│______l;;;;/;;;;;;/ +ヽ0゚____/__0゚/+ l::::::::/:::::::/ | _ / _/ |__/ _/
(___|)___|) (___|)__|) (__|)_|) (__|)__|) (__|)__|)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
菊池はともかくとして藤田や大木が戦後徹底的に糾弾されたのは、
結局のところ「戦中期に名作を作ったから」に他ならないのだろう。
もしも戦威高揚作品を作ったとしても、そこまで話題にならなければ、
そんなに糾弾されるはずがないのだ。
要は彼らは知名度が高かった。
そして知名度が高いものは、何かに付けて批判や誹謗中傷を受けるものなのだ。
では、彼らを叩いた勢力とは何か。
何のことはない、戦時中に徹底的に糾弾されたプロレタリア文学の残党たちである。
彼らが「民主主義文学」と看板を挿げ替えて、さも民主主義者の文学かのように喧伝し、
戦時中に流行ったものを糾弾しまくっただけのことなのである。
文学的・芸術的な価値を無視して、ただ戦争が描かれてるだけで糾弾したものなのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
481 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:50:06 ID:fJYzDr6E [9/16]
ヽ、人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人
、)
_) 戦争はんたーい! み、民主主義!、ホアアーッ!! ホアーッ!!
)
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
|| |! / /
|| | / /
ホアーーッ ,-‐-、 / /
,. - ─- 、 |_!_!ュ } /
/ ノノノノハヽ `'}‐┴、 ホ、ホォォォーッ!!
i ,-、_{___ l' ,. -─- 、 { ̄`{ /
} | r} ` / -' | |`i / ,ヘr^、 | }_, ,! -‐- 、 /
{ 'ァ' `ー'/,_ )!/リノ二二jノノ`i, / _i
,-ソ 、 ノ/ニ| `i// - r {⌒ / |__∠__,へ / ̄ ̄ヽ ,-rrr、
/#\ 、 `='ノ iニij ,ニ゙ | `i /| r、/__,| ̄/ ノノノij iっ,!,!,!
\#i\  ̄,ノ`i ヽ |r┼-、 i' v{_ (__ハ_! | _ノ^i'_フ'i,! `i {
\i#|\==|/`|\\`ー| ´|ニ、ヽ | i ` ,.-i{ }、|- ,-'i |\_|>
\|ヽ } ノ i \ | 〉' `ー'/ ,<j 二ノ /ソ ヽ._`ファ-ァr{`ー-1
O|/ |l/ i ノ´| / /_ノ\\ "{ヽ /i「|i、rr、/|ヘ! /ノ |
| リ /∧ V_i/ ヽ_|\ノ|ヘ !| !|.| | |/ |-── '
|0` | / ヽ_/|\ 、 `| {| |゛゛| |
| | /ノ | \ リ | ノ ri ノ |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
もう1つを挙げるならば、戦後直後から萌芽した、若手の文人たちであろう。
もっと言ってしまえば、彼らは戦時中の文学青年たちである。
厳しい言い方をしてしまえば、
彼らは前の世代である戦時の文化人を「戦争協力者」として糾弾して叩き落とし、
のし上がろうとしていたのではないかと思う。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
482 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:50:42 ID:fJYzDr6E [10/16]
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::。:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::。::::::...... ... ト、____,.ィ::::::::::::::: ..::::: . ..::::::::
:::::::::::::::::...... ....:::::::゜::::::::::.:::::::::.:::::/ , ‐v‐-、ヽ ::::::::::::::::: ゜.::::::::::::
:. .:::::。:::........ . .::::::::::::::::.:::::::::.:::| {=・= =・= } l ::::::。::::::::::: . . . ..::::
:::: :::::::::.....:☆彡:::::::::::::::::::::.:::::::: <彡 '又` >ミ、::::::゜:::::::::: ...:: :::::
:::::::::::::::::: . . . ..::::::::::.::::::::::::::::: > -<ミミヘ::::::.... .... .. .::::::::::::::
::::::...゜ . .:::::::::.:::::::::.::::::::::::: / / \ . .::::::::::::........ ..::::
:.... .... .. . :.... .... .. .:.... .... ..
:.... .... ..:.... .... ..... .... .. .:.... .... .. ..... .... .. ..... ............. .. . ........ ......
:.... . ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ .... .... .. .:.... .... ..... .... .. .
... ..:( )ゝ ( )ゝ( )ゝ( )ゝ無茶しやがって… ..........
.... i⌒ / i⌒ / i⌒ / i⌒ / .. ..... ................... .. . ...
.. 三 | 三 | 三 | 三 | ... ............. ........... . .....
... ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ∪ ............. ............. .. ........ ...
三三 三三 三三 三三
三三 三三 三三 三三
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
戦後しばらく経って、菊池寛についても大木惇夫についても、ある程度再評価がなされている。
例えば、井上ひさしは、菊池寛のことを調べ、戯曲にし、また講演でもいろいろ語っている。
彼は反戦派で、とかく保守派からは「進歩派文化人」と揶揄されがちではあるが、
そういう政治性と文学・芸術性を引き離して評価する目は有していると、スレ作者は思う。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
483 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:51:21 ID:fJYzDr6E [11/16]
,. -──- - 、
/,..ィ''"" ̄``ヽ `i
. / ヽ `i
i / i
| ヽ ,ィ 〉 .!
r‐!─`i__r‐'─‐ i/ .| |
日本は悪!日本は外道のクズ! |,■■■■■ |ー、イ^i
戦争なんて日本のダメなところだらけwwwwwww /`ー r' ヽ,ー‐' > !
ヽ , `'` ´~ ヽ イ_ノ
日本をけなす俺様サイコー! ',,.イ´`Y´`ヽ、 !
,.t `ニ'ニ '´ ` /`ヽ
´ ヽ____/
/ ヽ \ \
,' / / l \ ヽ
! / / / ,' | l ハ ヘ、ヽ、_,
. | ! l l / / ,イ ! i ! l ヽ ',` ̄
. l | l l ,/ 〃 ,/ /│ l j l│ ! l
ノ | ! │ | /_// // / ,' ∧ / | / j l│
ノ l ァ| lノ┬‐'┬ / / / ´‐┬ ! / ,/ / リ
イ 八{´l !| |::::::::! '´ l::::::::! イ } /
. Vハ l ゝ:;;;ノ ゝ:;;ノ ./}, '//
ヽ ', | チ' /
`ヘ lヽ 厶 ./ (ダメだ、こいつ。なんでこんなバカとの対談を……)
', {.代ト、 , イ | /
\_'i| > 、 _ , イ/ V l./
/ ヽj {`ヽ ′
. _ / 「´ ヽ} \
_, -‐ ´ l‐--‐、 _ -‐ | ` ー- 、
. r<\\ ヽ '´ ̄ ___ `ヽl| / /ヽ
y⌒ヽ \\ V  ̄ _ `ヽl| / / ∧
./ ヽ. \\ ∨ ̄ `ヽ | / / / l
{ ヽ \\ ヽ / / / / │
【澤地久枝】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
一方で、いまだ「戦争協力者」というレッテル貼りをして、その功績を一切評価しないような識者も多い。
平和運動家や平和団体からは、
いまだに「文藝春秋」=戦争協力雑誌みたいな研究本が出版されたりしているのだ。
しかし、そういう本は、表面をさらっと見てちゃっちゃと書きました的な本ばかりである。
いろいろな資料を集めて、中身をちゃんと掘り起こしている本などほとんどない。
そして大体、そういう人が「反戦文学」として持ち上げる本もロクな本がないのである。
もしくは大岡昇平辺りの戦記文学にろくでもない書評を付けるとか。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
484 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:51:53 ID:fJYzDr6E [12/16]
ヽ、人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人
、)
_) 戦争はんたーい! み、民主主義!、ホアアーッ!! ホアーッ!!
)
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
|| |! / /
|| | / /
ホアーーッ ,-‐-、 / /
,. - ─- 、 |_!_!ュ } /
/ ノノノノハヽ `'}‐┴、 ホ、ホォォォーッ!!
i ,-、_{___ l' ,. -─- 、 { ̄`{ /
} | r} ` / -' | |`i / ,ヘr^、 | }_, ,! -‐- 、 /
{ 'ァ' `ー'/,_ )!/リノ二二jノノ`i, / _i
,-ソ 、 ノ/ニ| `i// - r {⌒ / |__∠__,へ / ̄ ̄ヽ ,-rrr、
/#\ 、 `='ノ iニij ,ニ゙ | `i /| r、/__,| ̄/ ノノノij iっ,!,!,!
\#i\  ̄,ノ`i ヽ |r┼-、 i' v{_ (__ハ_! | _ノ^i'_フ'i,! `i {
\i#|\==|/`|\\`ー| ´|ニ、ヽ | i ` ,.-i{ }、|- ,-'i |\_|>
\|ヽ } ノ i \ | 〉' `ー'/ ,<j 二ノ /ソ ヽ._`ファ-ァr{`ー-1
O|/ |l/ i ノ´| / /_ノ\\ "{ヽ /i「|i、rr、/|ヘ! /ノ |
| リ /∧ V_i/ ヽ_|\ノ|ヘ !| !|.| | |/ |-── '
|0` | / ヽ_/|\ 、 `| {| |゛゛| |
| | /ノ | \ リ | ノ ri ノ |
_ _
,..::´:::ヽ. ,r´:::::::::`ヽ.
,'::::::::::::::::ハー─‐--、::::::::::::::::',
i::::::::::::::::ノ `ヽ::::::::i
',::::::::::/ ',::ノ
l\::/ i
l _l
・ ・ ・ ・ ・ ・ ,' , - ':::´:::::::::\
,' ,.::´:::::::::::::::::::::::::::::::\
ヽ /::::::::::::::::::::::::::r──--ヽ
`ー- /:::::::::::::::::::::::::::/ '.,
/:::::::::::::::::::::::/ '.,
/::::::::::::::::::::::/ ',
/:::::::::::::::::::::, ' ',
i::::::::::::::::::::/ ',
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さて、戦中期に活躍した作家たちを、
「反民主主義的」と批判した若い作家たち……戦時中の文学青年たちがいたことは先にも書いたとおりである。
しかし、当時、それらを批判的な目で見ていたものも、中にはいた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
485 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:52:21 ID:fJYzDr6E [13/16]
-――― - 、 ト , , イ
\ | >、 __ , < |
\ 、 ´ ` .j
, -- 、ヽ / 〉 λ
/ ヽ} / / ヘ ハ
. / リ ./ i , ハ 奴ら、よくまあいとも簡単に、
, / , j ヘ 狂信的な好戦主義から
i / ゝ、 ,イ ヘ 平和主義に切り替えることができるんだね……
| r 、/ j > __ _ < | ハ
| ヾソ , / ,....、 | , ヘィ=ァ 良心の呵責とか感じないのかな?
, 入\ ム , /::::::::ヽ | l ヘ//
ハ /.。 `ヾュ厶」 i'::::八::::::', | 入 _ /ヘ
ヘ / O o/ /:::/ }::::::} | 'ー-イ 。、
ヽ' / / /:::::L__」:::::::| ハ , o O ヽ
\ , イ ./ ハ:::::::::::::::::::/ ハ ヘ \
\.レ' / `ー--‐ ' 、j ヘ 、 \__ゝ
\ / ヽ ヽ、 \ `l
\ , ' \_」`ー'
\ i j
\ /
ヽ、 `ー /
` ー - _______,ィ、_____厶
486 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:52:59 ID:fJYzDr6E [14/16]
i ___,__......,:::-ー ´ .、 ., i __彡' Vi
l ヽ / ̄ ` ヽ ノ ヽ{,,彡´ l∧
| |. / _∧ ヘ /| ヽ 日本文学においては、すべてがあまりに特殊であって、
| | {_=彡= ̄ } `ミー ' | | 装飾品を取り除いてみたら後には何も残らなかったという場合が、
ノ | ヽ ̄ ノ, } r 極めて多いであります。
| `.ー- - 彡' / i
| / 丿 そこに普遍的なもの、コスミックなものなんてないであります!
| , ィ T T lフ`ー/ /
ト , ,,,/. ー┴┘´イ` ー '
\ .| ` ー ≦--- ― .< ´
487 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:53:22 ID:fJYzDr6E [15/16]
_/::::::::::::::',
_...-――‐=''"":::::::::::::::::::::::::::::::',
<'"":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r-、:丶 星やすみれ(菫)に託して、
\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::人○)::::::::ヽ 恋愛や甘い感傷を詩歌にうたった
\::::::::::::::::::/ ̄丶:::::::::::::::::::::::::/,:::::::::} 浪漫主義文学者と変わらないよね、彼らって。
〉::::::::::::i ○ l::::::::::::::_::-''"., '::::::::::::\ / 二二、ヽ
__ /:::::::::::::::`::-_´:::__::-''"_..-''":::::::人::::::::\ .// / / 「新しい星菫派」とでも呼んでやろうか。
r―丶\ ./:::::::人:::::::::::"'''':---:''"::::::::::::::/ \::::::::\// / /
| 丶∨:::::::/ 丶、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', \:::::::::"'':::'':::-::::::/ ./__
| /::::::::/、 "''―,':::::::::::::::::::::::::::::', ∧::::::::::::::::::::::::::/ ./:::
丶_ _ /:::::::::/ヽヽ. ,'::::::::::::::::::::::::::::::::', // \::::::::::::::::::/ ./::::::
ヽヽ::::::::::::/ ヽヽ ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::', ,',' \:::::://:::::::
:::::ヽヽ:/ l .l /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', ',', //:::::::::::::
::::::::/ヽ // ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', ',二二二/ \::::::::::
::/ ヽ二二/ ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その批判から、ある論争に発展していくことになる。
世に言う「星菫派論争」である。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
488 名前:
◆KcxXifcWsc[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:54:39 ID:fJYzDr6E [16/16]
以上でございます。ご清聴ありがとうございました
489 名前:
名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 21:57:10 ID:rgTYD7MI
乙でした。
結局、パワーバランスに乗っかってるだけって人も多いんでしょうね。
490 名前:
名無しのやる夫だお[] 投稿日:2011/09/25(日) 21:57:32 ID:lhJ7Mon6
乙でした!
491 名前:
名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 22:27:29 ID:4bn9uWBc
おつ
492 名前:
名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2011/09/25(日) 23:09:56 ID:W41ljqpw
乙乙
芸術と政治を巡る抗争、という話だと山崎豊子の「仮装集団」思い出したな
- 関連記事
-