カテゴリータグ:オリジナル系 やる夫短編作品
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781 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:39:23 ID:Q1lyEado
投下させて頂きます。 よろしければお付き合いくださいませ。 【できる夫はたまに考えるようです】
782 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:39:52 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ . ./ _ノ ヽ | ( ●) (●) | (__人__) ∫ | `⌒´ノ ∬ . ヽ } | ̄| ヽ ノ |_|) ____/ イー┘ | | | / / ___/ | | / / | | | (  ̄ ̄ ̄⌒ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ( ●) (●)\ | ___`___ | ヽ、 `ー '´ / / ┌─┐ i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ r ヽ、__)一(_丿
783 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:40:11 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ . ./ _ノ ヽ | ( ー) (ー) | (__人__) ∫ | `⌒´ノ ∬ . ヽ } | ̄| ヽ ノ |_|) ____/ イー┘ | | | / / ___/ | | / / | | | (  ̄ ̄ ̄⌒ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ( ー) (ー)\ | ___`___ | ヽ、 `ー '´ / / ┌─┐ i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ r ヽ、__)一(_丿
784 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:40:35 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ . ./ _ノ ヽ | ( ●) (●) | (__人__) ∫ | `⌒´ノ ∬ . ヽ } | ̄| ヽ ノ |_|) ____/ イー┘ | | | / / ___/ | | / / | | | (  ̄ ̄ ̄⌒ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ( ●) (●)\ | ___`___ | ヽ、 `ー '´ / / ┌─┐ i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ r ヽ、__)一(_丿
785 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:41:15 ID:Q1lyEado ., ──‐、 / \ 退屈だろ。 . .| _ノ ヽ | ( ●) (●) なにか話をしてくれよ。 | (__人__) , -―ーっ | ` ⌒´ノ ( ゝ彡 ̄ . ン } ゙| ̄'| /⌒ヽ、 ノ .|, | __/ ノ \_ィ ´ー‐ィ' ∫ | | / / r_____ ∬ | | / / |i ┌‐┐ | | ( 〆⌒'──r─≒、.((| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄└‐┘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ____ / \ 静かな週末の夜なんて、僕は好きですけどね。 . / _,ノ ⌒ \ l^l^ln (●) (●) \ ヽ L 、 ` | ゝ ノ  ̄ ̄ / / / \ / / \ . / / -一'''''''ー-、. 人__ノ (⌒_(⌒)⌒)⌒))
786 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:41:40 ID:Q1lyEado ___ /)/\ /\ それに豊富な話題はやらない夫君の得意分野でしょう。 / .イ ' (●) (●)\ /,'才.ミ). 、_',__, \ | ≧シ' | \ ヽ / / ̄ ̄\ / _ノ \ 俺はいつも話す方だからな、 | ( ●)(●) たまには人の話を聞いてみたくなるんだよ。 . | (__人__) | ` ⌒´ノ できる夫から夜食代わりの話題はないのか? . | } . ヽ } ヽ ノ mm /  ̄ ̄ ̄ つノ | | ̄ ̄ ̄ ___ / ヽ、_ \ 人の家に上がり込んで、無茶を言ってくれる。 /(● ) (● ) \ /::: __´__ :::::: \ そうですねえ。 | l^l^lnー'´ | \ヽ L / ゝ ノ / /
787 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:41:57 ID:Q1lyEado ____ , / \ - そうだ。 / ⌒ ⌒\` / ( ●) (●) \ 今日みたいな夜は、たまに、 | ___´___ | 思い出して、考えることがあるんです。 ヽ、 `ー '´ / ___ / \ 吹聴して回るような話ではないので、 / ⌒ ⌒\ あまり人に言ったことはありません。 / ( ●) (●)\ | ___`___ | この話を聞いてもらいましょうか。 ヽ、 `ー '´ / / ┌─┐ i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ r ヽ、__)一(_丿
788 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:42:12 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ / _ノ \ へえ。 | ( ●)(● | (__人__) どんな話だ? . | ノ | ∩ ノ ⊃ / ./ _ノ (. \ / ./_ノ │ \ “ /___| | . \/ ___ / ____ / \ 僕が大学生だったころのことです。 / ヽ、 _ノ \ / (●) (●) \ | __´ _ | \  ̄ /ヽ / \ ( ヽγ⌒) ヘ \  ̄ ̄ ̄\__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ {;;;;;;;} L;;;;」
789 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:42:26 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ . ./ _ノ ヽ 思い出話か。 | ( ●) (●) | (__人__) ∫ 期待できそうだろ。 | `⌒´ノ ∬ . ヽ } | ̄| ヽ ノ |_|) ____/ イー┘ | | | / / ___/ | | / / | | | (  ̄ ̄ ̄⌒ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ____ / \ やらない夫君の期待には、応えられるかどうか。 / ─ ─\ / (●) (●) \ あれは大学四年の秋口でした。 | ___'___ | / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ " /__| | \ /___ /
790 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:42:36 ID:EZ7HzqsI
よし、俺も聞こう
792 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:42:59 ID:Q2CXsY2s
聞こうじゃないかー
視聴者カウント
791 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:42:38 ID:Q1lyEado □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
793 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:43:36 ID:Q1lyEado ____ / \ / \ / \ / (●) (●) \ | __´___ | \ `ー'´ / 『単位を集め、就職も決まった僕は、卒業研究へ没頭するようになります』 ____ / \ / \ /\ / (●) (●) \ | ´ | \ ⌒ / / ̄ ̄ヽ \ (「 `rノ \ ヽ ノ \ | | 「\ \ 『始発で大学の研究室に行くため、早朝のホームで電車を待っていた時のことです』
794 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:43:51 ID:Q1lyEado ____ / \ / ─ ─ \ / (●) (●) \ | (__人__) | \ ` ⌒´ ,/ / ー‐ \ 『いつからか、同じホームに、逆方向への電車を待つ人がいました』 ____ / \ ─ ─ \ (●) ( ●) \ | (_人__) | \` ⌒´ / / ー‐ ヽ / ` 『お互い時間を潰しているところだと解ったのでしょう』
795 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:44:01 ID:Q1lyEado ____ / \ ( ;;;;( 煙草はいかがかお? / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / ____ / ノ \\ す、すみません。 / (●) (●)\ / u ___'__ \ 煙草は吸わないんです。 | `ー'´ | \ /⌒)⌒)⌒) //⌒)⌒)⌒) ノ | / / / (⌒) / / / / / | :::::::::::(⌒) ゝ :::::::::::/ | l | ノ / ) / ヽ ヽ_ヽ /' / / ヽ __ / / / 『こちらに近付いて、話しかけてきたんです』 ____ / \ ( ;;;;( ふむ。 / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (●) (─ /;;/ では電車が来るまで、なにか話をしないかお? | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ /
796 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:44:15 ID:Q1lyEado ____ / \ あ、はい。 / ⌒ ⌒ \ / (●) (●) \ 僕なんかでよければ。 | __´___ | \ `ー'´ / 『妙な人とは思いましたが、話くらいしてみてもいいでしょう』 ____ / \ 見たところ学生さんかお? / ─ ─\ / (●) (●) \ まだ始発の前だけど、ずいぶんと早いお。 | (__人__) | ./ ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ / 『他にすることがありませんしね』
797 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:44:38 ID:Q1lyEado ____ / \ 卒業研究の時期なんです。 / ⌒ ⌒ \ / (⌒) (⌒) \ | __´___ | \ `ー'´ / ノ \ ____ / \ やる夫はこの近くの病院に勤めているんだお。 / ─ ― / ( ●) (●)' 夜勤明けで、今から帰るところだお。 | (__人__) | \ ` ⌒´ / / ー‐ ' 『特長的な語尾と、自分を名前で呼ぶことが印象に残っています』
798 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:45:08 ID:Q1lyEado ____ , / \ - お医者さんなんですか。 / ⌒ ⌒\` / ( ●) (●) \ 知らない世界ですけど、大変なお仕事なんでしょうね。 | ___´___ | ヽ、 `ー '´ / ____ / \ 勉強が嫌いだったやる夫に言わせれば、 / ─ ─ \ 朝から学校に行く方がよっぽど大変だお。 / (●) (●) \ | (__人__) | 大学は楽しいかお? \ ` ⌒´ ,/ r、 r、/ ヘ ヽヾ 三 |:l1 ヽ \>ヽ/ |` } | | ヘ lノ `'ソ | | /´ / |. | \. ィ | | | | | ,___ / \ もう四年生だから、残り半年くらいですけどね。 / ⌒ ⌒ \ / (⌒) (⌒) \ 楽しいですよ。 | 、__',_, | \ `‐'´ ,/ 『始発までまだ時間があったので、お互いのことを話していました』
799 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:45:35 ID:Q1lyEado ___ / \ 急患が? / \ /\ / (●) (●) \ | __',_, | \ /__/ / .. ____ / ― -\ 患者が病院に運び込まれてきたのは、深夜のことだったお。 . . / (●) (●) / (__人__) \ ようやく容態が落ち着いたところだお。 | ` ⌒´ | . \ / . ノ \ /´ ヽ
800 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:45:54 ID:Q1lyEado ____ / \ あまり具体的なことは話せないけど、小さな子供と若い女性。 / ─ ─ \ / (●) (●) \ 見るからに親子だお。 | (__人__) | \ ` ⌒´ ,/ /⌒ヽ ー‐ ィヽ / ,⊆ニ_ヽ、 | / / r─--⊃、 | | ヽ,.イ `二ニニうヽ. | ___ /)/ノ ' ヽ、\ どちらも全身にひどい怪我をしていたお。 / .イ '(●) .(●)\ . /,'才.ミ). (__人__) \ . | ≧シ' ´ ⌒` | . \ ヽ / ____ / \ 怖いですね。 / \ / \ / (●) (●) \ 事故かなにかでしょうか。 | __´___ | \ 'ー一` / / \
801 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:46:06 ID:Q1lyEado ____ / \ 原因を調査するのは警察の仕事だお。 / ─ ― / ( ●) (●)' もちろん病院も手伝いはするけど、それは後回し、 | (__人__) | まずは患者を助けることを最優先に考えるんだお。 \ ` ⌒´ / / ー‐ ' ____ / \ だけど、やる夫は毎日のように、病人や怪我人を見ているお。 / ― ‐ / ( ●) ) 一見して解ったお。 | (__ノ、_) \ `_⌒ / \
802 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:46:20 ID:Q1lyEado ____ / \ ( ;;;;( 煙草を失礼するお。 / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / ____ / \ ( ;;;;( / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / ____ / \ ( ;;;;( あの親子は心中しようとしたんだお。 / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (●) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ /
803 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:46:48 ID:Q1lyEado ____ / \ なっ! / \ / \ / (○) (○) \ | __´___ | \ |il!|!il| / /  ̄ ̄ \ ____ / \ 同じような患者を見るのは、はじめてじゃないお。 / ─ ─\ / (●) (●) \ おそらくは母親が子供を抱えて、高いところから飛び降りたんだお。 | (__人__) | ./ ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ / ____ / \ やる夫も、他のスタッフも、口には出さなかったお。 / ─ ─ \ / (●) (●) \ 治療が優先だお。 | (__人__) | \ ` ⌒´ ,/ だけどみんな、解っていたお。 /⌒ヽ ー‐ ィヽ / ,⊆ニ_ヽ、 | / / r─--⊃、 | | ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
804 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:47:02 ID:Q1lyEado ____ / \ 心中。 . / \ . / ― ー \ 子供の年齢から考えて、正確には無理心中と言うべきかお。 | (●) (●) | . \ (__人__) / きっと母親は、なにも理解していない子供を。 . ノ ` ⌒´ \ /´ ヽ .. ____ / ― -\ どんな事情があったのか、知りもしないで、 . . / (●) (●) 非難するのは筋違いかもしれないけど。 / (__人__) \ | ` ⌒´ | 絶対にやっちゃいけないことなんじゃないかお? . \ / . ノ \ /´ ヽ
805 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:47:18 ID:Q1lyEado ____ / \ / \ / \ / \ | (●) (●) | \ ´ u / / ⌒ \ ____ / \ やる夫の気持ちを表現するなら、怒りということになるお。 ‐ ─ \ ( ( ●) \ だけどこれは今になって整理した上での話、 (人__) | あの時はただ、母親も子供も助けようと必死だったお。 `⌒´ / `l \ l \ ____ / \ さほどの高さではなかったのか、あるいは打ちどころがよかったのか。 / ─ ─ \ /( ●) ( ●) \ 重傷ではあったけど、命は助かりそうに見えたお。 | (__人__) | \ ` ⌒´ / / ー‐ ヽ / `
806 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:47:35 ID:Q1lyEado ____ / \ 子供を治療室まで運ぶお。 / ─ ─ \ /( ●) ( ●) \ その子は意識もあって、ずっと泣き叫んでいたお。 | (__人__) | \ ` ⌒´ / / ー‐ ヽ / ` ____ / \ やる夫はすぐ近くにいたから、 / ─ ― 言っていることが聞き取れたお。 / ( ●) (●)' | (__人__) | \ ` ⌒´ / / ー‐ '
807 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:47:58 ID:Q1lyEado ____ / \ ( ;;;;( / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / ____ / \ ( ;;;;( 「お母さん」 / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (●) (─ /;;/ と言っていたお。 | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ /
808 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:48:10 ID:Q1lyEado ____ / \ ( ;;;;( / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / ____ / \ 母親に助けを求めていたんだお。 / ─ ─\ / (●) (●) \ その様子を見て、思ったんだお。 | (__人__) | ./ ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ “ /__| | \ /___ /
809 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:48:29 ID:Q1lyEado ____ / \ 頼りになる、助けてくれる、救いを求められる、 / ─ ─ \ この子の世界で、絶対の存在。 / (●) (●) \ | (__人__) | それが、母親なんだお。 \ ` ⌒´ ,/ /⌒ヽ ー‐ ィヽ / ,⊆ニ_ヽ、 | / / r─--⊃、 | | ヽ,.イ `二ニニうヽ. | ____ / \ その母親が、自分と一緒に死のうとしたこと、 . / \ 自分を殺そうとしたことなんて。 . / ― ー \ | (●) (●) | 理解しようがないんだお。 . \ (__人__) / . ノ ` ⌒´ \ /´ ヽ
810 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:48:43 ID:Q1lyEado ____ / \ / \ / \ / (●) (●) \ | __´___ | \ 'ー一` / / \ ____ / \ ( ;;;;( もう一本吸わせてもらうお。 / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ やる夫はヘビースモーカーなんだけど、病院では吸えないから結構つらいお。 | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / 『言えることなんて、なにもないけど』
811 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:48:53 ID:Q1lyEado ____ / \ / \ / \ / \ | (●) (●) | \ ´ u / / ⌒ \ ____ / \ 助かるといいですね。 / \ / \ / \ | (●) (●) | \ ´ / /  ̄ ̄ \ ____ / \ ( ;;;;( 大丈夫だと思うお。 / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (●) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / 『なにか言わずにはいられなくて、一言だけ言いました』
813 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:51:14 ID:Q1lyEado
____ / \ / \ / \ / \ | (●) (●) | \ ´ / /  ̄ ̄ \ ____ / \ ( ;;;;( / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ /
812 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:49:06 ID:Q1lyEado □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
814 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:51:43 ID:Q1lyEado ____ / \ / ─ ─\ / (●) (●) \ | ___'___ | / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ " /__| | \ /___ / / ̄ ̄\ . ./ _ノ ヽ | ( ●) (●) | (__人__) ∫ | `⌒´ノ ∬ . ヽ } | ̄| ヽ ノ |_|) ____/ イー┘ | | | / / ___/ | | / / | | | (  ̄ ̄ ̄⌒ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
815 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:51:56 ID:Q1lyEado ____ / \ ちょうどそのあたりで、電車が来ました。 . / _,ノ ⌒ \ l^l^ln (●) (●) \ 大学とは逆方向の始発です。 ヽ L 、 ` | ゝ ノ  ̄ ̄ / / / \ / / \ . / / -一'''''''ー-、. 人__ノ (⌒_(⌒)⌒)⌒)) / ̄ ̄ ̄\ / ノ ヽ \ その人は「重い話にしてすまなかった」と言い残して、 / (●) (●) \ 電車に乗っていきました。 | __´ _ | \  ̄ / 最初は世間話でしたからね。 ⊂⌒ヽ 〉 く /⌒つ \ ヽ / \ ヽ /
816 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:52:10 ID:Q1lyEado ___ / \ 思い出すのは、ここまでです。 / ⌒ ⌒\ / ( ●) (●)\ 思い出すというか、常に覚えていますけど。 | ___`___ | ヽ、 `ー '´ / / ┌─┐ i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ r ヽ、__)一(_丿 ____ / \ そして、考えます。 / ヽ、 _ノ \ / (●) (●) \ | __´ _ | \  ̄ /ヽ / \ ( ヽγ⌒) ヘ \  ̄ ̄ ̄\__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ {;;;;;;;} L;;;;」 / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ●)(● | (__人__) . | ノ | ∩ ノ ⊃ / ./ _ノ (. \ / ./_ノ │ \ “ /___| | . \/ ___ /
817 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:52:23 ID:Q1lyEado ____ / \ 最初に言ったけど、これは僕が大学生だったころの話、 / \ つまり、もうずいぶん前のことなんです。 / \ / \ | (●) (●) | それから先のことは知りません。 \ ´ / /  ̄ ̄ \ ____ / \ おそらく親子は、助かったでしょう。 . / _,ノ ⌒ \ l^l^ln (●) (●) \ すると子供は今頃、小学生くらいということになります。 ヽ L 、 ` | ゝ ノ  ̄ ̄ / / / \ / / \ . / / -一'''''''ー-、. 人__ノ (⌒_(⌒)⌒)⌒))
818 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:52:34 ID:Q1lyEado ____ / \ 母親は、いずれ子供へ、言うのでしょうか。 / \ / \ / (●) (●) \ いつか一緒に死のうとしたと。 | __´___ | \ 'ー一` / / \ ____ / \ 殺そうとしたと。 / \ / \ / \ | (●) (●) | \ ´ u / / ⌒ \ / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ー)(ー | (__人__) . | ノ | ∩ ノ ⊃ / ./ _ノ (. \ / ./_ノ │ \ “ /___| | . \/ ___ /
819 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:52:52 ID:Q1lyEado ____ / \ あの日のことを、話したとして。 / \ / \ / (●) (●) \ あるいは、話さなかったとして。 | ´ | \ ⌒ / ____ / \ それは、親子にとって幸せなんだろうか。 / \ / \ / \ | (●) (●) | \ ´ / /  ̄ ̄ \ ____ / \ 考えても、意味がないんだけど。 / ─ ─\ / (●) (●) \ 今でも、たまに考えます。 | ___'___ | / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ " /__| | \ /___ /
820 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:53:07 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ / _ノ \ | ( ー)(ー) . | (__人__) | ` ⌒´ノ .l^l^ln } . ヽ L } ゝ ノ ノ / / \ / / \ . / / |ヽ、二⌒)、 ヽ__ノ ____ / \ / ─ ─\ / (●) (●) \ | ___'___ | / ∩ノ ⊃ / ( \ / _ノ | | .\ " /__| | \ /___ /
821 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:53:34 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ . ./ _ノ ヽ | ( ●) (●) | (__人__) ∫ | `⌒´ノ ∬ . ヽ } | ̄| ヽ ノ |_|) ____/ イー┘ | | | / / ___/ | | / / | | | (  ̄ ̄ ̄⌒ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ( ●) (●)\ | ___`___ | ヽ、 `ー '´ / / ┌─┐ i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ r ヽ、__)一(_丿
822 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:53:51 ID:Q1lyEado □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
823 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:54:01 ID:Q1lyEado ____ / \ ( ;;;;( / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (─) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ / ____ / \ ( ;;;;( / _ノ ヽ__\) ;;;;) / (●) (─ /;;/ | (__人__) l;;,´| ./ ∩ ノ)━・'/ ( \ / _ノ´.| | .\ " /__| | \ /___ /
824 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:54:13 ID:Q1lyEado □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
825 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:54:27 ID:Q1lyEado / ̄ ̄\ . ./ _ノ ヽ | ( ー) (ー) | (__人__) ∫ | `⌒´ノ ∬ . ヽ } | ̄| ヽ ノ |_|) ____/ イー┘ | | | / / ___/ | | / / | | | (  ̄ ̄ ̄⌒ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ___ / \ / ⌒ ⌒\ / ( ー) (ー)\ | ___`___ | ヽ、 `ー '´ / / ┌─┐ i 丶 ヽ{ .茶 }ヽ r ヽ、__)一(_丿
826 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:54:56 ID:Q1lyEado
【できる夫はたまに考えるようです】……了。
827 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:56:31 ID:EZ7HzqsI
お、終わりか……
828 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 13:57:28 ID:Q2CXsY2s
乙でした 間をたっぷり取ってるのが、なんだかよかった。 昼下がりの頭に優しいw
831 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 17:23:22 ID:n0aEC8zc
たまにこういう話読みたくなるな… 乙
832 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 20:42:03 ID:i0k.v9pY
乙でした。 やる夫で読むとまた味わいが違うんだよなあ・・・
833 名前:名無しのやる夫だお[sage] 投稿日:2009/09/15(火) 22:20:28 ID:HBnBIDIk
乙。 それぞれで考えてくださいってことか。 面白かったです
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